重松清「空より高く」☆☆

空より高く

諸般の事情により廃校となる事が決まっている東玉川高校の最後の生徒になる僕らも3年生になり、僕らが卒業したら母校はなくなる。

特に何をするでもなくダラダラしているネタローこと松田練太郎の前に現れたのは、妙に暑っくるしい非常勤講師の中年熱血教師・ジン(神村仁)先生で、レッツ・ビギン!と叫びながら、最後の高校生活を有意義に過ごさせようと余計なおせっかいをしてくる。

折しも、ネタローは学校帰りに見かけた大道芸人のピエロのジャグリングに魅せられていた。


何となく高校生活を送っていた高3生の青春の1ページを描いた青春小説ですが、重松作品にしては今ひとつメリハリがないというか、ボーっとした印象の作品でした。

白けている生徒たちの前に現れ、異常な熱意で彼らを感化していって、人生の大切な時期に熱い思いを抱かせていくというようなありがちな物語ですけど、今ひとつ共感できなかったのは果たして何故なんだろう。

普通に読めますが、読んだあとで記憶に残らないような作品でした。


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