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アマンダ・クイック「レディ・スターライト」の感想です。

アマンダ・クイック「レディ・スターライト」☆☆

レディ・スターライト

マスターズ伯爵マーカスは騒がしい社交シーズンのロンドンを逃れ、静謐な領地でゆったりと星空を眺めたり、自然界の神秘を探求する日々を楽しんでいたが、彼の元を訪れた知人から、マーカスの元愛人のミセス・ブライトが、ロンドンの社交界で星明かりの君(レディ・スターライト)と呼ばれて今や大人気だと聞かされる。

新しい愛人を探して日夜社交界に出入りしているミセス・ブライトをどう思うかと尋ねられたマーカスは、それがどうかしたかと意に介さない姿勢を示すが、実はミセス・ブライトなる女性とは会ったこともなく、心の中では興味津々でいた。

急遽ロンドンに戻り、社交場で見知らぬ元愛人イフィジナイア・ブライトを見つけたマーカスに、初対面のイフィジナイアはニッコリして、彼が生きていて良かったと語る。

叔母が謎の人物に強請られていたイフィジナイアは、犯人の正体を探ろうとしていた。

マーカスが強請屋の要求を断ったために殺害されたと聞かされたイフィジナイアは、マーカスの元愛人と偽って社交界で情報を集めようとしていたのだ。

始めは突拍子もない話だと真に受けなかったマーカスだったが、親しくする女性が同じような脅迫を受けていたことを知ると、強請屋の正体を探るためイフィジナイアと協力して調査を開始する。


悪辣な強請屋の正体を探るうちにお互いが気になり惹かれ合っていく二人を描いた、軽い感じのヒストリカル・ロマンスです。

知的な女性だという設定の割りには無茶な事をするイフィジナイアと、皮肉屋で少し子供っぽいところのあるマーカスのおかしなコンビが、ゆすりの犯人探しに奔走しますが、読むうちに何となく犯人の見当は早めについてしまいます。

そんな事より大人の二人の恋の行く末を楽しむ作品です。

気軽に読める明るいロマンス小説で、管理人はこういう小説は好きです。