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鮎川哲也賞を受賞した作品の一覧です。

鮎川哲也賞受賞作

鮎川哲也賞は東京創元社が主催する「創意と情熱溢れる鮮烈な推理長編」を公募する新人文学賞で、受賞作は東京創元社から10月に刊行されます。

鮎川哲也賞が創設されたのは、東京創元社が鮎川哲也氏の監修による「鮎川哲也と十三の謎」という全13巻の書き下ろし推理小説シリーズを企画した際に、1巻から12巻までは鮎川哲也と親交のある作家や、宮部みゆきや北村薫などの当時有望とされていた新人作家の作品を刊行し、最終巻は「十三番目の椅子」として一般公募したことから始まります。

この時には今邑彩の「卍の殺人」が最優秀作品に選ばれましたが、翌年この企画を発展する形で公募による新人推理小説賞の鮎川哲也賞が創設されました。

以下は鮎川哲也賞の受賞作一覧です。

第34回(2024年)

山口未桜 : 禁忌の子

    第33回(2023年)

    岡本好貴 : 帆船軍艦の殺人

    ( 受賞時 / 北海は死に満ちて )

      十八世紀末、フランスと交戦状態にある英国海軍は常に兵士不足だった。強制徴募された若者たちを乗せ、戦列艦ハルバート号は北海を目指すが、新月の夜に衆人環視下で水兵が何者かに殺害される事件を切っ掛けに、続けて不可解な殺人が発生。逃げ場のない船の中で、誰が、なぜ、そしてどうやって殺したのか? フランス軍との苛烈な戦いのさなか、軍艦という巨大な密室で相次ぐ不可能犯罪を描く第33回鮎川哲也賞受賞作。
      (「内容紹介」より)

      第32回(2022年)

      : 該当作なし

        第31回(2021年)

        : 該当作なし

          第30回(2020年)

          千田理緒 : 五色の殺人者

          ( 受賞時 / 誤認五色 )

            介護施設・あずき荘で働く、メイこと明治瑞希はある日、利用者の撲殺死体を発見する。犯人を目撃したのは、同じく利用者である五人の老人。しかし、犯人の服色は「赤」「青」「白」「黒」「緑」と、なんとバラバラの五通りだった! 同じ部屋から目撃したのに、なぜ証言が食い違うのか? ありえない証言に加え、見つからない凶器の謎もあり、捜査は難航する。そんな中、メイの同僚・ハルが片思いしている相手に犯人の容疑をかけられる。メイはハルに泣きつかれ、ミステリ好きの素人探偵として事件解決に乗り出すことになるが……。不可解な謎が、切れ味鋭いロジックで鮮やかに解き明かされる! 選考委員の絶賛を浴びた、第30回鮎川哲也賞受賞作(応募時の作品名『誤認五色』より改題)。
            (「内容紹介」より)

            第29回(2019年)

            方丈貴恵 : 時空旅行者の砂時計

              瀕死の妻を救うために約60年前にタイムトラベルした加茂。妻を救うには彼女の祖先である竜泉家の人々を襲った『死野の惨劇』の真相を解明し、阻止する必要があるのだという。惨劇が幕を開けた竜泉家の別荘で加茂に立ちはだかるのは、絵画『キマイラ』に見立てたかのような不可能殺人の数々だった。果たして竜泉家の一族を呪いから解放できるのか。今最も注目される本格ミステリの書き手が放つ鮮烈なデビュー作!
              (「内容紹介」より)

              第28回(2018年)

              川澄浩平 : 探偵は教室にいない

              ( 受賞時 / 学校に行かない探偵 )

                わたし、海砂真史(うみすなまふみ)には、ちょっと変わった幼馴染みがいる。幼稚園の頃から妙に大人びていて頭の切れる子供だった彼とは、別々の小学校にはいって以来、長いこと会っていなかった。変わった子だと思っていたけど、中学生になってからは、どういう理由からか学校にもあまり行っていないらしい。しかし、ある日わたしの許に届いた差出人不明のラブレターをめぐって、わたしと彼――鳥飼歩(とりかいあゆむ)は、九年ぶりに再会を果たす。日々のなかで出会うささやかな謎を通して、少年少女が新たな扉を開く瞬間を切り取った四つの物語。
                (「内容紹介」より)

                第27回(2017年)

                今村昌弘 : 屍人荘の殺人
                • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆

                神紅大学ミステリ愛好会会長であり『名探偵』の明智恭介とその助手、葉村譲は、同じ大学に通うもう一人の名探偵、剣崎比留子と共に曰くつきの映研の夏合宿に参加するため、ペンション紫湛荘を訪れる。初日の夜、彼らは想像だになかった事態に見舞われ荘内に籠城を余儀なくされるが、それは連続殺人の幕開けに過ぎなかった。たった一時間半で世界は一変した。
                (「内容紹介」より)

                第26回(2016年)

                市川憂人 : ジェリーフィッシュは凍らない

                  特殊技術で開発され、航空機の歴史を変えた小型飛行船〈ジェリーフィッシュ〉。その発明者であるファイファー教授を中心とした技術開発メンバー6人は、新型ジェリーフィッシュの長距離航行性能の最終確認試験に臨んでいた。ところが航行試験中に、閉鎖状況の艇内でメンバーの一人が死体となって発見される。さらに、自動航行システムが暴走し、彼らは試験機ごと雪山に閉じ込められてしまう。脱出する術もない中、次々と犠牲者が……。
                  (「内容紹介」より)

                  第25回(2015年)

                  : 該当作なし

                    第24回(2014年)

                    内山純 : Bハナブサへようこそ

                      僕――中央(あたりあきら)――は、大学院に通いながら、元世界チャンプ・英雄一郎先生が経営する、良く言えばレトロな「ビリヤードハナブサ」でアルバイトをしている。 ビリヤードは奥が深く、理論的なゲームだ。そのせいか、常連客たちはいつも議論しながらプレーしている。いや、最近はプレーそっちのけで各人が巻き込まれた事件について議論していることもしばしばだ。今も、常連客の一人が会社で起きた不審死の話を始めてしまった。いいのかな、球を撞いてくれないと店の売り上げにならないのだが。気を揉みながらみんなの推理に耳を傾けていると、僕にある閃きが……。 この店には今日もまた不思議な事件が持ち込まれ、推理談義に花が咲く――。
                      (「内容紹介」より)

                      第23回(2013年)

                      市川哲也 : 名探偵の証明

                      ( 受賞時 / 名探偵 The Detective )

                        そのめざましい活躍から、1980年代には推理小説界に「新本格ブーム」までを招来した名探偵・屋敷啓次郎。行く先々で事件に遭遇するものの、驚異的な解決率を誇っていた――。しかし時は過ぎて現代、ヒーローは過去の事件で傷を負い、ひっそりと暮らしていた。そんな彼を、元相棒が訪ねてくる。資産家一家に届いた脅迫状をめぐって若き名探偵・蜜柑花子と対決から、屋敷を現役復帰させようとの目論見だった。人里離れた別荘で巻き起こる密室殺人、さらにその後の名探偵たちの姿を描いた長編ミステリ。
                        (「内容紹介」より)

                        第22回(2012年)

                        青崎有吾 : 体育館の殺人

                          放送部部長が何者かに殺害された旧体育館の壇上は、密室状態だった。嫌疑をかけられた先輩のために、柚乃は学内一の天才に縋った。学内で暮らすという変人に。
                          (「内容紹介」より)

                          第21回(2011年)

                          山田彩人 : 眼鏡屋は消えた

                            演劇部の部室で目覚めると、八年前の高校時代に記憶が戻っていたあたし。文化祭で「眼鏡屋は消えた」を上演するため、あたしは事の真相を探ることを決意する。
                            (「内容紹介」より)

                            第20回(2010年)

                            月原渉 : 太陽が死んだ夜

                              第2次大戦中ニュージーランドの捕虜収容所と、全寮制の女子校で相次いで起きた密室殺人。41年後、同じ女子校で再び残虐な少女連続殺人が……。
                              (「内容紹介」より)

                              第20回(2010年)

                              安萬純一 : ボディ・メッセージ

                              ( 受賞時 / ボディ・メタ )

                                探偵2人が招かれた邸で起こった殺人事件。遺体は衣類とともに忽然と消えてしまう、被害者は、そして事件の謎は? さらに同様の事件が続き。名探偵・被砥功児、最初の事件。
                                (「内容紹介」より)

                                第19回(2009年)

                                相沢沙呼 : 午前零時のサンドリヨン

                                  ポチこと須川くんが一目惚れしたクラスメイトの女の子、不思議な雰囲気をまと纏う酉乃初は、凄腕のマジシャンだった。放課後にレストラン・バー『サンドリヨン』で腕を磨く彼女は、学内の謎を抜群のマジックテクニックを駆使して解いていく。それなのに、人間関係には臆病で心を閉ざしがち。須川くんは酉乃との距離を縮められるのか──。“ボーイ・ミーツ・ガール”ミステリの決定版。解説=村上貴史
                                  (「内容紹介」より)

                                  第18回(2008年)

                                  七河迦南 : 七つの海を照らす星

                                    家庭では暮らせない子どもたちの施設・七海学園で起きる、不可思議な事件の数々。行き止まりの階段から夏の幻のように消えた新入生、少女が六人揃うと“七人目”が囁く暗闇のトンネル……子どもたちが遭遇した奇妙な事件を解明すべく、保育士の北沢春菜は日々奮闘する。過去と現在を?ぐ六つの謎、そして全てを結ぶ七つ目の謎に隠された驚くべき真実。第18回鮎川哲也賞受賞作。解説=宇田川拓也
                                    (「内容紹介」より)

                                    第17回(2007年)

                                    山口芳宏 : 雲上都市の大冒険

                                    ( 受賞時 / 雲上都市の怪事件 )

                                      昭和7年、“雲上の楽園”と称される四場浦鉱山の地下牢に監禁された男が、20年後の脱獄と復讐を宣言する。そして予告の年、男は牢から忽然と消え去り、連続殺人事件が発生した。事件解明のため、眉目秀麗な探偵・荒城と、近未来的な義手を持つ真野原、弁護士の殿島が脱出トリックに挑む。独特なキャラクター造型と、奇抜なトリックが秀逸な、第17回鮎川哲也賞受賞作、文庫化。著者あとがき=山口芳宏/解説=辻真先
                                      (「内容紹介」より)

                                      第16回(2006年)

                                      麻見和史 : ヴェサリウスの柩

                                        解剖実習中、遺体の腹部から摘出された一本のチューブ。その中には、研究室の園部教授を告発し、脅迫する謎の四行詩がおさめられていた。教授を慕う助手の千紗都は犯人を突き止めようと密かに調査を始めるが、嘲笑うかのように次々と不気味な出来事が起こる。園部の研究室を狙うのは誰か。やがて驚愕の真実が……。大学医学部の暗部に迫る医学ミステリ。第16回鮎川哲也賞受賞作。解説=三橋暁
                                        (「内容紹介」より)

                                        第15回(2005年)

                                        : 該当作なし

                                          第14回(2004年)

                                          岸田るり子 : 密室の鎮魂歌

                                          ( 受賞時 / 屍の足りない密室 )

                                            女流画家の個展会場で、ある作品を前に一人の女が声をあげた。この画家は、五年前に失踪した自分の夫の行方を知っているはずだと。その失踪事件は謎に満ちていた。そして、その後、現場だった家で起きた密室殺人。さらに密室殺人は続く。絵に隠された驚くべき真実! 人間の情念を縦糸に、ロジカルなトリックを横糸に織り上げられた岸田ミステリの原点。第14回鮎川哲也賞受賞作。
                                            (「内容紹介」より)

                                            第14回(2004年)

                                            神津慶次朗 : 鬼に捧げる夜想曲

                                            ( 受賞時 / 月夜が丘 )

                                              昭和21年3月17日。乙文明は九州大分の沖合に浮かぶ満月島を目指して船中にあった。明日は若き網元の当主たる友人、神坂将吾の祝言なのだ。相手は寺の住職三科光善の養女優子。祝言は午後7時に始まり、午前1時から山頂に建つ寺で浄めの儀式があるという。翌早朝、神坂家に急を告げる和尚。駆けつけた乙文が境内の祈祷所で見たものは、惨たらしく朱に染まった花嫁花婿の姿であった……。この事件に挑むのは、大分県警察部の兵堂善次郎警部補、そして名探偵藤枝孝之助。藤枝が指摘する驚愕のからくりとは? 鮎川哲也賞史上最年少、20歳の才能が登場。
                                              (「内容紹介」より)

                                              第13回(2003年)

                                              森谷明子 : 千年の黙 異本源氏物語

                                              ( 受賞時 / 異本・源氏藤式部の書き侍りける物語 )

                                                帝ご寵愛の猫はどこへ消えた? 出産のため宮中を退出する中宮定子に同行した猫は、清少納言が牛車に繋いでおいたにもかかわらず、いつの間にか消え失せていた。帝を慮り左大臣藤原道長は大捜索の指令を出すが――。気鋭が紫式部を探偵役に据え、平安の世に生きる女性たち、そして彼女たちを取り巻く謎とその解決を鮮やかに描き上げた絢爛たる王朝推理絵巻。解説=杉江松恋
                                                (「内容紹介」より)

                                                第12回(2002年)

                                                後藤均 : 写本室の迷宮

                                                ( 受賞時 / スクリプトリウムの迷宮 )

                                                  大学教授にして推理作家の富井に託されたのは、著名な画家・星野が遺した手記だった。――終戦直後のドイツ。星野が迷い込んだ城館には推理の達人たちが集い、犯人当て小説「イギリス靴の謎」に挑まんとしている最中だった。だが、現実に殺人が起きたのだ! 推理合戦の果てに到達した、驚愕の解答とは。さらに手記には大いなる秘密が隠されているという。富井はすべての謎を解き、星野の挑戦を退けることができるのか。
                                                  (「内容紹介」より)

                                                  第11回(2001年)

                                                  門前典之 : 建築屍材

                                                  ( 受賞時 / 人を喰らう建物 )

                                                    解体されナンバリングされた挙句、消え去った3人の死体。不審な人影の追跡劇と、密室からの人間消失。配達された小指。コンクリートに残された足跡――名探偵・蜘蛛手がたどりついた、猟奇殺人の恐るべき真相とは?
                                                    (「内容紹介」より)

                                                    第10回(1999年)

                                                    : 該当作なし

                                                      第9回(1998年)

                                                      飛鳥部勝則 : 殉教カテリナ車輪

                                                        憑かれたように描き続け、やがて自殺を遂げた画家・東条寺桂。彼が遺した2枚の絵、《殉教》《車輪》に込められた主題とは何だったのか? 彼に興味を持って調べ始めた学芸員の前に現れたのは、20年前の聖夜に起きた二重密室殺人の謎だった――緻密な構成に加え、図像学の導入という新鮮な着想が話題を呼んだ、鮎川哲也賞受賞作。
                                                        (「内容紹介」より)

                                                        第8回(1997年)

                                                        谺健二 : 未明の悪夢

                                                          1995年初頭、突如関西を襲った天変地異。阿鼻地獄のさなかで続発する不可解な事件。犯人の意図は何か? 日常生活にも事欠きながら崩壊した街を駆ける私立探偵有希真一、そして占い師雪御所圭子が手にする真相は?
                                                          (「内容紹介」より)

                                                          第7回(1996年)

                                                          満坂太郎 : 海賊丸漂着異聞

                                                            攘夷論に沸く幕末の動乱期、文久3年。御蔵島の近海で米国の商船が座礁した。やむなく乗船者の上陸を許可したものの、言葉も通じぬ異人たちを如何に処遇したものか、島役は頭を抱える。そんな中、やがて双方の集団で怪死や失踪が相次いで発生した。この事態の解決に奔走する島の若き指導者の前に現れたのは、幕府の役人とともに島を訪れたかのジョン・万次郎! 時代小説とミステリの妙味が融合した鮎川哲也賞受賞作。解説=末國善巳
                                                            (「内容紹介」より)

                                                            第6回(1995年)

                                                            北森鴻 : 狂乱廿四孝

                                                              三世澤村田之助、江戸末期~明治初期に一世を風靡した歌舞伎の名女形。舞台の最中の怪我から脱疽となり結果として四肢を切断せざるを得なかった悲劇の名優である。明治3年、異彩の画家・河鍋狂斎の描いた幽霊画を発端とした連続殺人事件が、猿若町を震撼とさせる。幽霊画には歌舞伎界を揺るがす秘密が隠されているらしい――。滅び行く江戸風情とともに、その事件の顛末を戯作者見習いのお峯の目を通して丁寧に活写した、第6回鮎川哲也賞受賞作『狂乱廿四孝』。さらに、その後のお峯たちの姿を描いた未完の長編ミステリ『双蝶闇草子』を付す。
                                                              (「内容紹介」より)

                                                              第5回(1994年)

                                                              愛川晶 : 化身

                                                                ある日女子大生・人見操の元に届けられた差出人不明の、保育園と一枚の絵の写真。次いで届いたのは見知らぬ少女のポートレイトだった。次々届く写真に恐怖を覚え調べていくと、そこでは十九年前、未解決の園児誘拐事件があったらしい。そしてその被害者の容貌は、幼い頃の操に酷似していた。自分は誘拐された園児なのか? 自分の本当の両親は誰なのか? 巧妙な誘拐トリックと戸籍制度を巧に利用して隠された驚愕の真相! 第五回鮎川哲也賞受賞作。解説=大矢博子
                                                                (「内容紹介」より)

                                                                第4回(1993年)

                                                                近藤史恵 : 凍える島

                                                                  得意客ぐるみ慰安旅行としゃれこんだ喫茶店〈北斎屋〉の一行は、瀬戸内海の真ん中に浮かぶS島へ。かつて新興宗教の聖地だった島に、波瀾含みのメンバー構成の男女八人が降り立つ。退屈する間もなく起こった惨事にバカンス気分は霧消し、やがて第二の犠牲者が……。孤島テーマをモダンに演出し新境地を拓いた、鮎川哲也賞受賞作。
                                                                  (「内容紹介」より)

                                                                  第3回(1992年)

                                                                  加納朋子 : ななつのこ
                                                                  • 再読度 ☆☆☆:読後感 ☆☆☆

                                                                  短大生の入江駒子は『ななつのこ』という本に出逢い、ファンレターを書こうと思い立つ。身辺を騒がせた〈スイカジュース事件〉をまじえて長い手紙を綴ったところ、事件の“解決編"ともいうべき返事が舞い込んだ! こうして始まった駒子と作家のやりとりが鮮やかにミステリを描き出す、フレッシュな連作長編。
                                                                  (「内容紹介」より)

                                                                  第2回(1991年)

                                                                  石川真介 : 不連続線

                                                                    吉本紀子の義母がカバン詰めの死体となって発見された! 死の直前の義母・静枝の呟き、福井県秋津村役場からの葉書、静岡県浜松市で診察を受けた眼科医院……一見無関係な義母の言動をたどるうち、紀子は過去の忌まわしい事件と、ある男性の名を探りあてる。だが、彼には鉄壁のアリバイが! 鮎川哲也が「一点の手ぬきのない作品」と評した傑作推理!
                                                                    (「内容紹介」より)

                                                                    第1回(1990年)

                                                                    芦辺拓 : 殺人喜劇の13人

                                                                      京都にあるD**大学の文芸サークル「オンザロック」の一員で、小説家を目指している十沼京一は、元医院を改装した洋館「泥濘荘」で、仲間とともに気ままに下宿暮らしをしていた。だが、年末が迫ったある日の朝、メンバーの一人が館の望楼から縊死体となって発見される。それをきっかけに、サークルの面々は何者かに殺害されていく。犯人は「泥濘荘」の中にいるのか? 暗号や密室、時刻表トリックなど、本格ミステリへの愛がふんだんに盛りこまれた、名探偵・森江春策初登場作。
                                                                      (「内容紹介」より)