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小説すばる新人賞を受賞した作品の一覧です。

小説すばる新人賞受賞作

小説すばる新人賞は集英社が発行するエンターテインメント系の小説誌「小説すばる」が主催する公募の新人文学賞です。
1987年創刊の「小説すばる」に合わせて創設され、ジャンルは不問で、受賞作は集英社から書籍化されます。
以下は受賞作です。

第38回(2025年)

平石蛹 : ギアをあげた日

    第37回(2024年)

    須藤アンナ : グッナイ・ナタリー・クローバー

      霧の町チェリータウンのモットーは「壊れていないなら直すな」。酒場を経営する町一番の人気者である父スタンリー、部屋にこもりっきりの兄エディ、そして5年前に家を出て行った母。13歳になるソフィアは町から一度も出たことがなく、独りぼっちでうつむいて生きてきた。ある日、お向かいに住む無口な老人ミスター・ブラックの家に、風変わりな人物がやってくる。自称「毎週生まれ変わる」ナタリー・クローバーは、夏休みの間だけブラックの元に預けられるという。町長はナタリーが変なことをしでかさないよう、ソフィアに見張り役を頼む。人の目を気にせず自由気ままに町を歩き回り、自分だけの町の地図を作っていくナタリー。やがてソフィアは、長い間押し殺してきた自分の願いに気づいて――。
      (「内容紹介」より)

      第36回(2023年)

      逢崎遊 : 正しき地図の裏側より

      (「遡上の魚」改題)

        定時制高校に通いながら無職の父に代わり働く耕一郎は、ある冬、苦労して貯めた八万円が無くなっていたことに気づく。このことを父に問い質すと、父は金を使ったことを悪びれもせずに認めた上、予想を超える衝撃の言葉を言い放った。衝動的に父を殴り飛ばした耕一郎は、雪の中に倒れた父を放置して故郷を逃げるように去る。しかし、僅かな所持金は瞬く間に減り、逃亡生活は厳しくなる一方。遂に金が底をつき、すべてを諦めようとしたそのとき、「……なに、訳あり?」公園の隅、小さなホームレスの溜まり場から、ひとつの手が差し伸べられる。出会いと別れを繰り返し、残酷な現実を乗り越えた先、故郷へと帰る決意を固めた耕一郎を待ち受けていたものは──。社会から切り離される圧倒的な絶望と、心と心が深く繋がるやさしさを描いた、25歳の若き著者による感動のデビュー作。
        (「内容紹介」より)

        第36回(2023年)

        神尾水無子 : 我拶もん

        ( 受賞時 / 水無月神野 : 我拶(がさつ)もん )

          寛保二年。大名や旗本の駕籠を担ぐことを生業とする陸尺の桐生は売れっ子として江戸で人気を誇っていた。ある日、芝居小屋の《市村座》で木戸番と陸尺の大乱闘が勃発。相方の龍太が巻き込まれたと知った桐生は仲間の翔次と共に駆けつける。だが龍太は捕えられ、騒ぎを収めようとしたはずの桐生も結託した仲間に裏切り者扱いされ仕事を干されてしまう。暇を持て余していた八月のある日、大雨により江戸で大洪水が発生。桐生は辛うじて生き延びるも商売道具の右腕に大怪我を負い、かつて恋仲であった娘・おみねも目の前で濁流に呑まれてしまう。何もかも失った桐生は《市村座》の騒動を機に知り合った玄蕃頭・有馬頼徸に救われ屋敷で世話になることになり、懇ろだった深川芸者の粧香とも再会。一方、頼徸の近習である坂西小弥太は、主君が桐生を気に入り、また幼い頃から恋心を抱いていた頼徸の姉・梅渓院までもが執心であることに苛立ちを覚えていた。そして、使い物にならず腐っていた桐生を痛罵し、桐生は有馬家を去るのだが……。
          (「内容紹介」より)

          第35回(2022年)

          青波杏 : 楊花の歌

          (受賞時:亜熱帯はたそがれて――廈門、コロニアル幻夢譚)

            1941年、日本占領下の福建省廈門。大阪松島遊廓から逃走して、上海、広州、香港と渡り歩き、廈門に辿り着いたリリーは、抗日活動家の楊に従い、カフェーで女給として働きながら諜報活動をしていた。あるとき、楊から日本軍諜報員の暗殺を指示され、その実行者として、琥珀色の瞳と蛇の刺青が印象的なヤンファという女性を紹介される。中秋節の晩をきっかけに強くヤンファに惹かれていくリリーにとって、彼女と過ごす時間だけが生への実感を持てるひとときになっていた。しかし、楊から秘密裏に出されていた指令は、暗殺に失敗した場合はヤンファを殺せというものだった……。戦時下の中国・廈門を舞台に流転する女性たちの愛と葛藤を描く、圧巻の熱量を放つ第35回小説すばる新人賞受賞作。
            (「内容紹介」より)

            第34回(2021年)

            永原皓 : コーリング・ユー

              海洋研究所に勤めるイーサンと飼育員のノアのもとに、国際バイオ企業からある依頼が舞い込んだ。世界環境を救うかもしれない微生物を収めた貴重なキャニスターを、シャチを訓練して海底から回収して欲しいという。間もなく訓練用の仔シャチが到着。イーサンはセブンと名付けられたそのシャチが愛情深く、他動物と言語によるコミュニケーションが出来ることに気づく。しかしここに来る前にいた海の世界では、セブンはカイという名で、好奇心が災いし、従姉のエルと共に人間に捕獲されたのだった。ある日、外洋での訓練中、離れ離れになったエルが苦境にあることをクジラから聞いたセブンは、心配のあまり不調に陥る。その様子を見たイーサンは、苦心の末、セブンの不調の原因を突き止め、ミッション終了後にシャチたちを故郷の海に帰すことを決意する。果たしてセブンは無事ミッションを遂行することが出来るのか――。
              (「内容紹介」より)

              第33回(2020年)

              鈴村ふみ : 櫓太鼓がきこえる
              • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆

              17歳の篤は高校を中退し、親との関係が悪化する中、先の見えない毎日を過ごしていたが、相撲ファンの叔父の勧めで相撲部屋に呼出見習いとして入門することに。関取はいないし弟子も少ない弱小の朝霧部屋で力士たちと暮らし、稽古と本場所を繰り返す日々が始まる。部屋違いの呼出である直之さんは、篤と年は同じながら角界入りは2年早い兄弟子で、声のよさと愛らしい顔立ちで人気があり、すでにファンもついていた。面倒見もよく助言をくれたり相談にのってくれたりするありがたい存在だ。しかし篤は本番で四股名を呼び間違える失態を演じるなど、しくじってばかり……。一方、年の近い先輩呼出の光太郎からは嫌がらせを受け続けていたが、ある日、直之さんのファンだと思っていた女性から、篤を応援していると告げられる。そんな日々を過ごす篤は、兄弟子力士たちの焦りや葛藤を間近に感じながら、「呼出」という仕事に就いた自分の在り方を見つめ直していく。
              (「内容紹介」より)

              第32回(2019年)

              佐藤雫 : 言の葉は、残りて

              (受賞時:海の匂い)

                海沿いの地にある鎌倉幕府。美しい景色とうらはらに、そこには陰謀、嫉妬、憎しみが渦巻いていた。そんな中、若き三代将軍・源実朝のもとに、摂関家の姫・信子が嫁いでくる。突然の縁談と異国の地に不安を覚える信子だったが、実朝の優しさと生まれて初めての海の匂いに包まれ、次第に心をゆるしていく。一方の実朝も、信子が教えてくれた和歌の魅力に触れ、武の力ではなく言の葉の力で世を治めたいと願うようになる。しかし、殺戮さえいとわない醜い権力争いが、ふたりを否応なく悲しみの渦に巻き込んでいく――。新世代の作家が描く、何度も心を揺さぶられる歴史恋愛小説。
                (「内容紹介」より)

                第32回(2019年)

                上畠菜緒 : しゃもぬまの島

                  「迎えに来ました」そう言って〝しゃもぬま〟は祐のもとにやってきた。特産品の夏みかんと並び地元の島で有名なその生き物は、人を死へ誘うという。逃れる方法は一つ、しゃもぬまを誰かに譲ること。微妙な距離感の幼馴染姉妹や、父親を教えない母へのわだかまりを抱え、生と死の狭間で揺れる彼女が導き出した答えとは。心に傷を持つ女性の葛藤と再生を描く幻想奇譚。第32回小説すばる新人賞受賞作。
                  (「内容紹介」より)

                  第31回(2018年)

                  増島拓哉 : 闇夜の底で踊れ

                    35歳無職、パチンコ依存症。ある日、大勝ちした金でソープランドに行った伊達は、そこで出会った詩織に恋をしてしまう。やがて資金が尽き、闇金に走った彼を取り立て屋から救ったのは、かつての兄貴分、関川組の山本で──。組長引退を機に内紛が勃発、一度は足を洗った金と暴力の世界に舞い戻った伊達を待ち受ける運命とは!? 弱冠19歳で鮮烈デビューを飾った第31回小説すばる新人賞受賞作。
                    (「内容紹介」より)

                    第30回(2017年)

                    安壇美緒 : 天龍院亜希子の日記

                      人材派遣会社に勤める田町譲は、元野球少年の27歳。問題だらけの職場で奮闘しつつも報われず、恋人とも煮えきらない。惰性的な日々を送る彼は、ひょんなことから小学校の同級生「天龍院亜希子」のブログを見つける。派手な名前とは裏腹に地味な女の子だった彼女のブログに綴られていたこととは──。20代、30代の姿をありありと描く、希望へ向かう長編。第30回小説すばる新人賞受賞作。
                      (「内容紹介」より)

                      第29回(2016年)

                      青羽悠 : 星に願いを、そして手を。

                        中学三年の祐人は、いつも薫、理奈、春樹とプラネタリウムのある科学館で過ごしていた。宇宙に憧れる四人は似た夢を持ち、同じ高校に進む。だが、月日が経ち、祐人は逃げた。夢を諦めて町役場で働く彼は科学館を避け、幼馴染の三人をも避け続ける。ところが、館長の訃報を受けて三人に会うことに。そこで科学館の閉鎖を知り……。瑞々しい筆致で描かれる青春群像劇。第29回小説すばる新人賞受賞作。
                        (「内容紹介」より)

                        第28回(2015年)

                        渡辺優 : ラメルノエリキサ

                          女子高校生・りなの信条は「やられたら、やり返す」。その彼女が夜道で何者かに背中を切りつけられる。りなは復讐を果たすため、犯人捜しをするが……。
                          (「内容紹介」より)

                          第27回(2014年)

                          中村理聖 : 砂漠の青がとける夜

                            東京で雑誌編集をしていた瀬野美月は、姉が亡き父親から譲り受けたカフェを手伝うため、京都に移り住んだ。淡々と日々を過ごす彼女の心をよぎるのは、東京での仕事と不倫相手の記憶だった。飲食店の紹介記事で使う言葉への違和感、別れを告げた不倫相手から送り続けられるメール……。自らの気持ちと、それを表現する言葉とのギャップが、美月の心にわだかまりとして残っていた。そんな美月の前に、どこか現実感がなく不安定さを帯びた男子中学生が現れる。平日の夕方にコーヒーを注文する彼は、大人びた物静かな少年だったが、あどけない面も持っていた。二人が親しくなっていったある日、彼は他人とは異なる世界が見えることを美月に打ち明ける。彼の話を聞くうちに、美月は自分の現実感が揺らぐ感覚を抱き、彼自身の存在さえ確かではないという思いを持つようになる。そして、彼だけが知覚する言葉を、ノートに書き留めるようになった美月に訪れた瞬間とは――。
                            (「内容紹介」より)

                            第26回(2013年)

                            周防柳 : 八月の青い蝶

                            (受賞時:翅と虫ピン)

                              「わしはずっと八月を、くり返してきたんじゃ」。急性骨髄性白血病で自宅療養することになった亮輔は、中学のときに広島で被爆していた。ある日、妻と娘は亮輔が大事にしている仏壇で古びた標本箱を見つける。そこには前翅の一部が欠けた小さな蝶がピンでとめられていた。それは昭和二十年八月に突然断ち切られた、彼の切なくも美しい恋を記憶する品だった。
                              (「内容紹介」より)

                              第25回(2012年)

                              行成薫 : 名も無き世界のエンドロール

                              (受賞時:マチルダ)

                                幼なじみの俺とマコト。「ドッキリスト」のマコトが、一世一代の作戦と位置づける「プロポーズ大作戦」とは……?「美学」と「企み」に彩られた衝撃作。
                                (「内容紹介」より)

                                第25回(2012年)

                                櫛木理宇 : 赤と白

                                  雪深い町で暮らす、高校生の小柚子と弥子。明るく振る舞う陰で、二人はそれぞれの事情を抱えていた。そんな折、小学生の頃に転校した京香が現れ……。第25回小説すばる新人賞受賞作。
                                  (「内容紹介」より)

                                  第24回(2011年)

                                  橋本長道 : サラの柔らかな香車

                                    プロ棋士の夢が破れた男と、金髪碧眼の不思議な美少女が出会う。彼女に将棋を教えると奇跡的な才能が開花する。厳しくも豊かな勝負の世界を描く傑作。
                                    (「内容紹介」より)

                                    第23回(2010年)

                                    安田依央 : たぶらかし

                                    (受賞時:百狐狸斉放)

                                      第23回(2010年)

                                      畑野智美 : 国道沿いのファミレス

                                        第22回(2009年)

                                        河原千恵子 : 白い花と鳥たちの祈り

                                          中学1年のあさぎは、母が再婚して新しい街に引っ越してきた。中学では本当の友達と言える存在はなく、新しい父にはなじめない。そんなあさぎの心の支えは、郵便局の中村さんで…。繊細に紡ぐ物語。
                                          (「内容紹介」より)

                                          第22回(2009年)

                                          朝井リョウ : 桐島、部活やめるってよ

                                            バレー部の主将桐島が、突然部活をやめた。そのことで、同高校に通う5人の生活に小さな波紋が広がり…。至るところでリンクする17歳の物語。瑞々しい感性が光る第22回小説すばる新人賞受賞作。
                                            (「内容紹介」より)

                                            第21回(2008年)

                                            矢野隆 : 蛇衆
                                            • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆

                                            室町末期、自らの力だけを頼りに、各地を転戦する傭兵集団「蛇衆」。だが、その頭目・朽縄が九州の地方領主・鷲尾家の家督争いに巻き込まれて…。
                                            (「内容紹介」より)

                                            第21回(2008年)

                                            千早茜 : 魚神

                                              遊女屋が軒を連ねる、閉ざされた小さな島。美貌の姉弟は引き裂かれ、姉は女郎、弟は裏華町の男娼を経て、薬売りとして生きている。互いを求める二人の運命が、島の「雷魚伝説」と交錯し…。第21回小説すばる新人賞・泉鏡花文学賞受賞作!
                                              (「内容紹介」より)

                                              第20回(2007年)

                                              天野純希 : 桃山ビート・トライブ

                                                時は安土桃山。運命的に出会った四人の若者が一座を結成した。驚くべき速さで三味線を弾きこなす藤次郎。出雲のお国一座の笛役者・小平太。信長の従者だった黒人の太鼓叩き・弥介。べらぼうに喧嘩の強い天性の舞姫・ちほ。型破りな芸で熱狂的に民衆に迎えられた彼らは、やがて、庶民への支配を強める秀吉に立ち向かうことに――。エネルギッシュで爽快な、第20回小説すばる新人賞受賞作。
                                                (「内容紹介」より)

                                                第19回(2006年)

                                                水森サトリ : でかい月だな

                                                  第18回(2005年)

                                                  飛鳥井千砂 : はるがいったら

                                                    第17回(2004年)

                                                    三崎亜記 : となり町戦争

                                                      ある日、突然に始まった隣接する町同士の戦争。公共事業として戦争が遂行され、見えない死者は増え続ける。現代の戦争の狂気を描く傑作。
                                                      (「内容紹介」より)

                                                      第16回(2003年)

                                                      山本幸久 : 笑う招き猫

                                                      (受賞時:アカコとヒトミと)

                                                        第15回(2002年)

                                                        関口尚 : プリズムの夏

                                                          第14回(2001年)

                                                          松樹剛史 : ジョッキー

                                                            栄光に向かって疾走する、若き騎手の青春。女子アナとの淡い恋、横暴な馬主との確執、馬への愛情――様々な思いを抱え、心優しき騎手は天皇賞の大舞台に挑む。魅力的な登場人馬を描く第14回小説すばる新人賞受賞作。
                                                            (「内容紹介」より)

                                                            第13回(2000年)

                                                            堂場瞬一 : 8年

                                                              第12回(1999年)

                                                              竹内真 : 粗忽拳銃

                                                                第11回(1998年)

                                                                野中ともそ : パンの鳴る海、緋の舞う空

                                                                  第11回(1998年)

                                                                  池永陽 : 走るジイサン

                                                                    第10回(1997年)

                                                                    熊谷達也 : ウエンカムイの爪

                                                                      北海道でヒグマに襲われた動物写真家・吉本を救ったのは、クマを自在に操る能力を持つ謎の女だった…。野生のヒグマと人間の壮絶な戦いを描く、第10回小説すばる新人賞受賞作。
                                                                      (「内容紹介」より)

                                                                      第10回(1997年)

                                                                      荻原浩 : オロロ畑でつかまえて

                                                                        超過疎化にあえぐ日本の秘境・牛穴村が、村おこしのため、倒産寸前の広告代理店と手を組んだ。彼らが計画した「作戦」とは! ? 痛快ユーモア小説。
                                                                        (「内容紹介」より)

                                                                        第9回(1996年)

                                                                        森村南 : 陋巷の狗 ろうこうのいぬ

                                                                          第8回(1995年)

                                                                          武谷牧子 : 英文科AトゥZ

                                                                            第8回(1995年)

                                                                            早乙女朋子 : バーバーの肖像

                                                                              父親がいない複雑な家庭に育った主人公・衿子。結婚を目前にして、衿子は自らの過去に向かい合うことになる。遠い記憶をさかのぼれば、いつも頭に浮かんでくるのは「バーバー」のことだった……。幼い頃、母と姉と一緒に日曜日ごとに通っていた鎌倉の古い家。そこに一人で住んでいた「バーバー」と呼ばれる謎の老人。おしゃれで、どこかの国の王様のように優雅で、とびっきり上等で、いつも幼い自分を気にかけて守ってくれた温かくて優しいバーバー。あの人は一体、何者だったのだろうか? 母の恋人? 私の父親? それとも? しかし、そんな慈しみに満ちた平穏な日々を断ち切る事件が起きる。別れを告げてきた少女期の夢のかけらたちへのレクイエム。いびつでありながらも純粋な家族の形を描く、遠い日の愛と癒しの物語。
                                                                              (「内容紹介」より)

                                                                              第7回(1994年)

                                                                              冨士本由紀 : 包帯をまいたイブ

                                                                                第7回(1994年)

                                                                                上野歩 : 恋人といっしょになるでしょう

                                                                                  第6回(1993年)

                                                                                  村山由佳 : 天使の卵 エンジェルス・エッグ

                                                                                    そのひとの横顔はあまりにも清冽で、凛としていた―。19歳の予備校生の“僕”は、8歳年上の女医にひと目惚れ。日ごとに想いは募るばかり…。第6回小説すばる新人賞受賞作。
                                                                                    (「内容紹介」より)

                                                                                    第6回(1993年)

                                                                                    佐藤賢一 : ジャガーになった男

                                                                                      「武士に生まれて、華もなく死に果ててたまろうものか!」“戦い”に魅了されたサムライ・寅吉は冒険を求めて海を越える。17世紀のヨーロッパを駆けぬけた男の数奇な運命を描く。第6回小説すばる新人賞受賞作。
                                                                                      (「内容紹介」より)

                                                                                      第5回(1992年)

                                                                                      吉富有 : 砂時計

                                                                                        2度の転職、妻子ある男性との同居。仕事も恋も中途半端と感じている私のもとに、母親と駆け落ちした男から、一通の手紙が届く。知的なユーモアが傷ついた心を癒す。第5回小説すばる新人賞受賞。
                                                                                        (「内容紹介」より)

                                                                                        第4回(1991年)

                                                                                        藤水名子 : 涼州賦

                                                                                          悪がのさばる唐末期の涼州。新任の官吏・尚参、碧眼の賞金稼ぎ・豹狄、酒場の女・小杏が、不逞の輩を相手に大暴れ!中国西域を舞台に描く痛快活劇ロマン。第4回小説すばる新人賞受賞作。
                                                                                          (「内容紹介」より)

                                                                                          第4回(1991年)

                                                                                          たくきよしみつ : マリアの父親

                                                                                            マリアという女に惹かれた青年・哲義は不可思議な出会いの末、地球と人間の恐るべき真実を知る。常識=固定化された情報。情報化社会の虚実に挑むエントロピー小説。第4回小説すばる新人賞受賞作。
                                                                                            (「内容紹介」より)

                                                                                            第3回(1990年)

                                                                                            篠田節子 : 絹の変容

                                                                                              レーザーディスクのように虹色に輝く絹―その妖しい光沢にとりつかれた長谷は、ハイテク技術で蚕の繁殖を試みるが…。バイオ・テクノロジーの恐怖を描く。
                                                                                              (「内容紹介」より)

                                                                                              第2回(1989年)

                                                                                              草薙渉 : 草小路鷹麿の東方見聞録

                                                                                                第2回(1989年)

                                                                                                花村萬月 : ゴッド・ブレイス物語

                                                                                                  興奮と熱気にみちたライブ!19歳のロックシンガー・朝子が遭遇する若々しい愛と冒険の日々を描いて感動をよぶ、著者の鮮烈なデビュー作。第2回小説すばる新人賞受賞作。
                                                                                                  (「内容紹介」より)

                                                                                                  第1回(1988年)

                                                                                                  長谷川潤二 : こちらノーム

                                                                                                    スーパーコンピュータ設計技師が、突然の人事異動で左遷。進退を思案している彼の自宅のパソコンに正体不明のヘッドハンターの文字が打ち出された。ネオスパイ小説。第1回小説すばる新人賞受賞作。
                                                                                                    (「内容紹介」より)

                                                                                                    第1回(1988年)

                                                                                                    山本修一 : 川の声

                                                                                                      母の病気で田舎へ帰った男。上司と心中未遂事件を起こした女。同級生だった二人の密やかな愛の日々の中で冗談みたいな銀行強盗計画が現実味を帯びていく…受賞作他。第1回小説すばる新人賞受賞作。
                                                                                                      (「内容紹介」より)