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横溝正史ミステリ&ホラー大賞を受賞した作品の一覧です。

横溝正史ミステリ&ホラー大賞受賞作

横溝正史ミステリ&ホラー大賞は、角川書店が主催するミステリィ・ホラー小説の公募新人文学賞です。

1980年に推理・探偵小説作家の横溝正史に因んで、優れたミステリィ作家を発掘するために「横溝正史賞」として創設されましたが、第21回(2001年度)から「横溝正史ミステリ大賞」と名称を変えました。

また角川書店は1994年から公募のホラー小説を対象とした「日本ホラー小説大賞」を主催してきましたが、2018年に「横溝正史ミステリ大賞」と「日本ホラー小説大賞」を統合して「横溝正史ミステリ&ホラー大賞」の創設を決定しました。

以下は横溝正史賞受賞作(第1回から第20回まで)、横溝正史ミステリ大賞の大賞(第21回から第38回まで)、そして横溝正史ミステリ&ホラー大賞の受賞作(第39回から)です。

第45回(2025年)

綿原芹 : うたかたの娘

    第44回(2024年)

    該当作なし

      第43回(2023年)

      北沢陶  : をんごく

      ( 受賞時 / 露野目ナキロ )

        大正時代末期、大阪船場。画家の壮一郎は、妻・倭子の死を受け入れられずにいた。未練から巫女に降霊を頼んだがうまくいかず、「奥さんは普通の霊とは違う」と警告を受ける。巫女の懸念は現実となり、壮一郎のもとに倭子が現われるが、その声や気配は歪なものであった。倭子の霊について探る壮一郎は、顔のない存在「エリマキ」と出会う。エリマキは死を自覚していない霊を喰って生きていると言い、倭子の霊を狙うが、大勢の“何か”に阻まれてしまう。壮一郎とエリマキは怪現象の謎を追ううち、忌まわしい事実に直面する――。
        (「内容紹介」より)

        第42回(2022年)

        該当作なし

          第41回(2021年)

          新名智 : 虚魚

            “体験した人が死ぬ怪談”を探す怪談師の三咲は、“呪いか祟りで死にたい”カナちゃんと暮らしている。幽霊や怪談、呪いや祟り、オカルトや超常現象。両親を事故で亡くした日から、三咲はそんなあやふやなものに頼って生きてきた。カナちゃんとふたりで本物の怪談を見つけ出し、その怪談で両親を事故死させた男を殺すことが、いまの三咲の目標だ。ある日、「釣り上げた人が死んでしまう魚がいる」という噂を耳にした三咲は、その真偽を調べることにする。ある川の河口で似たような怪談がいくつも発生していることがわかり、ふたりはその発生源を求めて、怪異の川をたどっていく。“本物”の怪談に近づくうち、事情を抱えるふたりの関係にも、やがて変化がおとずれて――。選考委員の絶賛を浴びた第41回横溝正史ミステリ&ホラー大賞<大賞>受賞作。
            (「内容紹介」より)

            第40回(2020年)

            原浩 : 火喰鳥を、喰う

            ( 受賞時 / 火喰鳥 )

              信州で暮らす久喜雄司に起きた二つの出来事。ひとつは久喜家代々の墓石が、何者かによって破壊されたこと。もうひとつは、死者の日記が届いたことだった。久喜家に届けられた日記は、太平洋戦争末期に戦死した雄司の大叔父・久喜貞市の遺品で、そこには異様なほどの生への執着が記されていた。そして日記が届いた日を境に、久喜家の周辺では不可解な出来事が起こり始める。貞市と共に従軍し戦後復員した藤村の家の消失、日記を発見した新聞記者の怪死、雄司の祖父・保の失踪。さらに日記には、誰も書いた覚えのない文章が出現していた。「ヒクイドリヲクウ ビミナリ」雄司は妻の夕里子とともに超常現象に造詣のある旧知の北斗総一郎に頼ることにするが……。 これは“怪異”なのか――それとも“事件”なのか。ミステリ&ホラーが見事に融合した新鋭、衝撃のデビュー作。
              (「内容紹介」より)

              第39回(2019年)

              該当作なし

                第38回(2018年)

                該当作なし

                  第37回(2017年)

                  該当作なし

                    第36回(2016年)

                    逸木裕 : 虹を待つ彼女

                    ( 受賞時 / 木逸裕 : 虹になるのを待て )

                      2020年、研究者の工藤賢は死者を人工知能化するプロジェクトに参加する。モデルは美貌のゲームクリエイター、水科晴。晴は“ゾンビを撃ち殺す”ゲームのなかで、自らを標的にすることで自殺していた。人工知能の完成に向け調べていくうちに、工藤は彼女に共鳴し、惹かれていく。晴に“雨”という恋人がいたことを突き止めるが、何者かから調査を止めなければ殺す、という脅迫を受けて――。極上のミステリ×珠玉の恋愛小説! 第36回横溝正史ミステリ大賞受賞作。
                      (「内容紹介」より)

                      第35回(2015年)

                      該当作なし

                        第34回(2014年)

                        藤崎翔 : 神様の裏の顔

                        ( 受賞時 / 神様のもう一つの顔 )

                          神様のような清廉な教師、坪井誠造が逝去した。その通夜は悲しみで包まれ、誰もが涙した――と思いきや、年齢も職業も多様な参列者たちが彼を思い返すうち、とんでもない犯罪者であった疑惑が持ち上がり……。
                          (「内容紹介」より)

                          第33回(2013年)

                          伊兼源太郎 : 見えざる網

                          ( 受賞時 / アンフォゲッタブル )

                            「あなたはSNSについてどう思いますか?」街頭インタビューで異論を呈した今光。お盆休みで混雑した駅のホームから、何者かに押されて落ちかけた。その後も次々に迫る危険、事件の意外な黒幕とは――!?
                            (「内容紹介」より)

                            第32回(2012年)

                            菅原和也 : さあ、地獄へ堕ちよう

                            ( 受賞時 / 菅原蛹 )

                              SMバーでM嬢として働くミチは、偶然再会した幼なじみから《地獄へ堕ちよう》というWebサイトの存在を教えられる。そのサイトに登録し、指定された相手を殺害すると報酬が与えられるというのだが……。
                              (「内容紹介」より)

                              第31回(2011年)

                              長沢樹 : 消失グラデーション

                              ( 受賞時 / 眼鏡もじゅ : リストカット/グラデーション )

                                とある高校のバスケ部員椎名康は、屋上から転落した少女に出くわす。しかし、少女は忽然と姿を消した!? 監視された空間で起こった目撃者不在の“少女消失"事件! 審査員を驚愕させた横溝賞大賞受賞作登場!!
                                (「内容紹介」より)

                                第30回(2010年)

                                伊与原新 : お台場アイランドベイビー

                                  日本を壊滅寸前にした震災から4年後、刑事崩れのヤクザ巽は不思議な少年・丈太と出会う。彼の出生の謎、消える子供達、財宝伝説--全ての答えが禁断の地お台場にあると知った二人は潜入を試みるが--!?
                                  (「内容紹介」より)

                                  第29回(2009年)

                                  大門剛明 : 雪冤

                                  ( 受賞時 / 大谷剛史 : ディオニス死すべし )

                                    死刑囚となった息子の冤罪を主張する父の元に、メロスと名乗る謎の人物から時効寸前に自首をしたいと連絡が。真犯人は別にいるのか? 緊迫と衝撃のラスト、死刑制度と冤罪に真正面から挑んだ社会派推理。
                                    (「内容紹介」より)

                                    第28回(2008年)

                                    該当作なし

                                      第27回(2007年)

                                      大村友貴美 : 首挽村の殺人

                                      ( 受賞時 / 血ヌル里、首挽村 )

                                        無医村状態が続いていた鷲尻村に待望の医師がやってきた。だが着任以降村では謎の変死が立て続けに起こり……因習が忌わしい過去を甦らせる。21世紀の横溝と絶賛された第27回横溝正史ミステリ大賞受賞作
                                        (「内容紹介」より)

                                        第27回(2007年)

                                        桂美人 : ロスト・チャイルド

                                        ( 受賞時 / LOST CHILD )

                                          東京都監察医務院が突然、武装グループに襲撃された。人質となった女性助教授・神ヒカルは、遺伝子医療を巡る謀略戦に巻き込まれていく・・・。生命の根源を描いたエンタメ小説、ここに誕生!!
                                          (「内容紹介」より)

                                          第26回(2006年)

                                          桂木希 : ユグドラジルの覇者

                                          ( 受賞時 / 橋本希蘭 : 世界樹の枝で )

                                            200X年、世界はかつてない勢いでネット経済へとなだれ込もうとしていた。米、欧州、アジア……各国の経済覇者がしのぎを削る。果して世界経済の支配権は誰の手に渡るのか!? 壮大なスケールで描く経済謀略小説。
                                            (「内容紹介」より)

                                            第25回(2005年)

                                            伊岡瞬 : いつか、虹の向こうへ

                                            ( 受賞時 / 約束 )

                                              尾木遼平、46歳、元刑事。ある事件がきっかけで職も妻も失った彼は、売りに出している家で、3人の居候と奇妙な同居生活を送っている。そんな彼のところへ、家出中の少女・早希が新たな居候として転がり込んできた。彼女は、皆を和ませる陽気さと厄介な殺人事件を併せて持ち込んでくれたのだった……。優しくも悲しき負け犬たちが起こす、ひとつの奇蹟。第25回横溝正史ミステリ大賞& テレビ東京賞をW受賞した著者のデビュー作。
                                              (「内容紹介」より)

                                              第24回(2004年)

                                              村崎友 : 風の歌、星の口笛

                                                地質学者のジョーは、大昔に地球人が建造した人工惑星プシュケを目指していた。だが250年の時を経て辿り着いた彼が見たものは、砂漠化し、滅びてしまった星だった。壮大なスケールで描く密室トリックの傑作!
                                                (「内容紹介」より)

                                                第23回(2003年)

                                                該当作なし

                                                  第22回(2002年)

                                                  初野晴 : 水の時計

                                                    脳死と判定されながら、月明かりの夜に限り話すことのできる少女・葉月。彼女が最期に望んだのは自らの臓器を、移植を必要とする人々に分け与えることだった。第22回横溝正史ミステリ大賞受賞作。
                                                    (「内容紹介」より)

                                                    第21回(2001年)

                                                    川崎草志 : 長い腕

                                                      東京近郊のゲーム制作会社で起こった転落死亡事故と、四国の田舎町で発生した女子中学生による猟銃射殺事件。一見無関係に思えた二つの事件には、驚くべき共通点が隠されていた……。
                                                      (「内容紹介」より)

                                                      第20回(2000年)

                                                      小川勝己 : 葬列

                                                        不幸のどん底で喘ぐ中年主婦・明日美としのぶ。気が弱い半端なヤクザ・史郎。そして、現実を感じることのできない孤独な女・渚。社会にもてあそばれ、運命に見放された三人の女と一人の男が、逆転不可能な状況のなかで、とっておきの作戦を実行した―。果てない欲望と本能だけを頼りに、負け犬たちの戦争がはじまる!戦慄と驚愕の超一級品のクライム・アクション!第二十回横溝正史賞正賞受賞作。
                                                        (「BOOK」データベースより)

                                                        第20回(2000年)

                                                        小笠原慧 : DZ(ディーズィー)

                                                        ( 受賞時 / 小笠原あむ : ホモ・スーペレンス )

                                                          アメリカ・ペンシルベニア州で、夫婦の冷凍死体が発見された。五歳の息子は行方不明のまま、事件は迷宮入りする。一方、日本では、異常な兆候を示す少女がいた。数年後、恋人を亡くし、重度障害児施設に赴任した女医・志度涼子は、保護室に閉じ込められた少女に出会う。そして、運命の歯車は容赦なく回り始めた―。人類という種が背負った哀しい宿命を、壮大なスケールで描いたヒューマン・ミステリ。第二十回横溝正史賞正賞受賞作。
                                                          (「BOOK」データベースより)

                                                          第19回(1999年)

                                                          井上尚登 : T.R.Y.

                                                          ( 受賞時 / 井上もんた : 化して荒波 )

                                                            一九一一年、上海。服役中の刑務所で暗殺者に命を狙われた日本人詐欺師、伊沢修は、同房の中国人、関に助けられる。その夜、伊沢は革命家である関からある計画への協力を要請された。それは、革命のための武器の調達、それも、騙し、奪い取る。そのターゲットは日本陸軍参謀次長―。暗殺者から身を守ることを交換条件としてこの企てに加担した伊沢は、刑務所を抜け出し、執拗な暗殺者の追走を受けつつ、関たちとともに壮大な計画を進めていく。騙し騙されるサスペンスフルなコン・ゲームとスピード感、全選考委員の大絶賛を受けて第一九回横溝正史賞を受賞した超大作。
                                                            (「BOOK」データベースより)

                                                            第18回(1998年)

                                                            山田宗樹 : 直線の死角

                                                              企業ヤクザの顧問を務める弁護士・小早川の事務所に、あらたな事務員として紀籐ひろこが採用される。その当時、小早川事務所は二件の交通事故の弁護を同時に引き受けていた。一件は謝罪の意思の無い加害者の弁護。もう一件は死亡現場に警察の見つけていない証拠の残された事件であった。素人同然のひろこは難航していた二件の糸口を見つけだす。才能あるひろこに次第に惹かれていく小早川であったが、身元を調査した結果は…。究極の女性を好きになった男の深き苦悩と愛情の物語。
                                                              (「BOOK」データベースより)

                                                              第17回(1997年)

                                                              該当作なし

                                                                第16回(1996年)

                                                                該当作なし

                                                                  第15回(1995年)

                                                                  柴田よしき : RIKO 女神(ヴィーナス)の永遠

                                                                  ( 受賞時 / 女神(ヴィーナス)の永遠 )

                                                                    男性優位主義の色濃く残る巨大な警察組織。その中で、女であることを主張し放埓に生きる女性刑事・村上緑子。彼女のチームは新宿のビデオ店から一本の裏ビデオを押収した。そこに映されていたのは残虐な輪姦シーン。それも、男が男の肉体をむさぼり、犯す。やがて、殺されていくビデオの被害者たち。緑子は事件を追い、戦いつづける、たった一つの真実、女の永遠を求めて―。性愛小説や恋愛小説としても絶賛を浴びた衝撃の新警察小説。第十五回横溝正史賞受賞作。
                                                                    (「BOOK」データベースより)

                                                                    第14回(1994年)

                                                                    五十嵐均 : ヴィオロンのため息の 高原のDデイ

                                                                    ( 受賞時 / 高原のDデイ )

                                                                      敗戦間近い軽井沢で、ソ連人スパイが殺害された。ノルマンディ上陸作戦の陰で世界史を決した殺人事件!事件の鍵を握る二人の男女、ドイツ大使館付武官ハンスとのちの法相夫人敦子は、50年後に再会の約束をして別れるのだが…。そして半世紀ぶりに軽井沢のホテルで、秘密を胸にひめた二人は再会し、抱擁する二人だが、思いもかけない運命の裁きが迫ってくる。半世紀の悲恋を描いた第十四回横溝正史賞受賞の国際ミステリーロマン。
                                                                      (「BOOK」データベースより)

                                                                      第13回(1983年)

                                                                      該当作なし

                                                                        第12回(1992年)

                                                                        松木麗 : 恋文

                                                                          純文学作家・上野の死体が自宅で発見された。薬物による自殺と思われた事件であったが、上野の妻が殺人を自白。だが、二回目の公判で彼女は突如、自白内容を否定するのだった。第12回横溝正史賞受賞作。
                                                                          (「内容紹介」より)

                                                                          第12回(1992年)

                                                                          羽場博行 : レプリカ テーマパークの殺人

                                                                          ( 受賞時 / レプリカ )

                                                                            神奈川県西部に世界史上繁栄を極めた三つの都市を再現した大型テーマパークが完成しつつあった。オープンを控えたある日、女性スタッフの惨殺死体が発見され、建設会社の社員、小田切は事件の背後を調べ始めるが…。巨大な事業の陰に渦巻く人間関係に鋭く迫る本格ミステリー。第12回横溝正史賞受賞作。
                                                                            (「BOOK」データベースより)

                                                                            第11回(1991年)

                                                                            姉小路祐 : 動く不動産

                                                                              密室殺人に挑む浪速の司法書士。名うての地上げ屋の不審な死、はたして自殺か殺人か?巨悪はいつも死体の陰に隠れている。地価高騰を鋭くえぐる本格社会派推理。第11回横溝正史賞受賞作。
                                                                              (「BOOK」データベースより)

                                                                              第10回(1990年)

                                                                              該当作なし

                                                                                第9回(1989年)

                                                                                阿部智 : 消された航跡

                                                                                  悲劇は海に始まった。海の安全を守るために奔走する海上保安庁の巡視船。その任務は、厳しく、忙しい。前夜は貨物船の衝突事故の救助と捜索に夜を徹し、今日は海難防止週間の安全指導の任務につく。事件はその夜起こった。こともあろうに、当の巡視船の船長が、自分の船室で殺されたのだ。洋上に停泊する船は完全な密室となる。犯人は乗組員の中にいるにちがいない。被害者以外、20数名の男たちはすべて容疑者となり得る。捜査は難航した。そしてふたたび、悲劇が起こった…。現役海上保安官が、海に生きる男たちへの熱い共感をこめて書き下ろす大型ミステリー。第9回横溝正史賞受賞作。
                                                                                  (「BOOK」データベースより)

                                                                                  第8回(1988年)

                                                                                  該当作なし

                                                                                    第7回(1987年)

                                                                                    服部まゆみ : 時のアラベスク

                                                                                      東京、冬。出版記念会の席上に届けられた一本の真紅の薔薇から、惨劇の幕が開く。舞台は、ロンドン、ブリュージュ、パリを経て、再び東京の冬へ。相次いで奇怪な事件が続発し、事態は混迷の度を深めていく。精緻な文体と巧妙なトリックを駆使して、人生の虚飾と愛憎を描く、本格長編推理。第七回、横溝正史賞受賞作。
                                                                                      (「BOOK」データベースより)

                                                                                      第6回(1986年)

                                                                                      該当作なし

                                                                                        第5回(1985年)

                                                                                        石井竜生/井原まなみ : 見返り美人を消せ

                                                                                          第4回(1984年)

                                                                                          該当作なし

                                                                                            第3回(1983年)

                                                                                            平龍生 : 脱獄情死行

                                                                                            ( 受賞時 / 平忠夫 )

                                                                                              第2回(1982年)

                                                                                              阿久悠 : 殺人狂時代 ユリエ

                                                                                                アメリカを放浪するジャズ・ピアニスト阿波地明は、西部の田舎町の留置場にいた。その時突然、近郊のドライブ・インでショット・ガン乱射事件が発生。多数の死傷者の中に、13歳の日本人少女がいた。1年後、帰国し歌手としてデビューした少女ユリエの周辺に、そして、TV視聴者の間に、奇怪な事件が続出する。破滅への序曲か。理由なき大量虐殺と集団自殺が日本列島を蹂躙する。現代の狂気を、鮮烈なイメージと筆力で照射する、戦慄のニュー・オカルト・サスペンス! 第2回横溝正史賞受賞作。
                                                                                                (「内容紹介」より)

                                                                                                第1回(1981年)

                                                                                                斎藤澪 : この子の七つのお祝いに

                                                                                                  お腹がすいたでしょ。寒いでしょ。でも、なんにも買えないの。みんなおとうさんが持っていっちゃったからよ。悪いおとうさんでしょう。だからマーちゃんが大きくなったら、おかあさんと二人でおとうさんに復讐してやりましょうね。おとうさんをウンといじめてやろうね。ネ、二人の約束よ……。 池畑良子という女が惨殺された。次期首相候補と噂される大物議員の秘書・秦一毅の家政婦だった。ルポライターの母田耕一は、政界を影で操っていると評判の女占い師・青蛾が事件に関係していると見て、新聞記者時代の後輩・須藤洋史と共に事件の真相を追うが……。
                                                                                                  (「内容紹介」より)