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ジェイン・アン・クレンツ「許される嘘」の感想です。

ジェイン・アン・クレンツ「許される嘘」☆☆☆

許される嘘

シングル・マザーの母に育てられた女性クレアは、人の嘘を見抜く力を持つ超能力者だった。

会った記憶のない実の父親は別の女性と結婚して家族がいる。

今更父親に会いたいとは思わないが、腹違いの妹エリザベスには親近感を抱いていた。

ところがエリザベスは夫ブラッドとうまくいかずにノイローゼ状態になっていると言う。

ブラッドは誠実で魅力的な男性で、エリザベスの家族を含めた誰もが彼を完璧な夫と信用しているが、人の嘘を見抜くクレアがブラッドと会ってみると、ブラッドの優しい表情の裏に隠された悪意が見え、クレアはエリザベスを窮地から救い出す。

エリザベスと別居したブラッドは強盗事件で殺害され、それにより全ての決着がついたと思われてから1年後、父親アーチャ-の家で開かれたパーティーに招かれたクレアは、そこでアーチャ-のコンサルタントだと言う荒々しい男性ジェイクと出会う。

実はジェイクもまた特殊な能力の持ち主で、ある調査を秘密裏に進めているところだった。

嘘を見抜けるクレアと狩人の能力を持つジェイク。

二人はお互いの超能力を認め、他人とは違う能力を持つ故に強く惹かれあうのだが・・・。


超能力者たちの秘密組織「アーケイン・ソサエティ」と、彼らと対峙する謎の悪の組織「夜陰」との暗闘をテーマにしたロマンチック・サスペンス・シリーズの第1作目になります。

正確に言えばアマンダ・クイック名義で「アーケイン・ソサエティ」のヒストリカル・シリーズを出していますので、現代版の第1作目という事になりますか・・・。

ある薬品の力を借りて超能力を飛躍的に伸ばす謎の組織「夜陰」と、超能力を悪用する夜陰に対抗する「アーケイン・ソサエティ」内部の調査機関の対決を描いたシリーズで、登場するヒーローとヒロインの性格も基本的な設定も殆ど同じような作品が多いのですが、ロマンス小説は予定調和のハッピーエンドが当然なので読みやすい。

この作品の主人公クレアもジェイクも、なかなかユニークな人たちで、どことなくユーモラスな雰囲気が管理人は好きです。