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ジェイン・アン・クレンツ「ダイナマイト・レディ」の感想です。

ジェイン・アン・クレンツ「ダイナマイト・レディ」☆☆

ダイナマイト・レディ

身長180cmの赤毛の美女ジュリアーナは常に前向きで明るく魅力的な女性。

ジュリアーナと知り合った男は誰もが彼女に惹かれてしまうが、しかし天真爛漫で直情径行で、何でも自分の思う通りにしたいエネルギッシュな彼女の本性を知ると、1日と経たないうちに男たちは逃げ出してしまう。

でもジュリアーナはそんな事は気にならない。と言うのも今までに彼女の心を射止めた男性は、従姉妹のエリーと結婚したディヴィッド以外には居なかったから。

そんなジュリアーナは自らが経営するコーヒーショップに入ってきた経営コンサルタントのトラヴィスに一目ぼれして、彼こそは自分の運命の伴侶だと信じ込む。

トラヴィスとデートを重ね、そして愛し合い、トラヴィスを自分の両親やエリー夫妻に紹介する場を作ったジュリアーナだったが、そこでトラヴィスが5年前にエリーと別れた彼女の元婚約者だということを知らされる。

トラヴィスはジュリアーナの一族が経営する赤字のリゾートホテルを権利の三分の一を譲渡するという条件で立て直したのに、その直後に婚約を破棄され追い出された事に腹を立てジュリアーナの一族を恨んでいた。

トラヴィスが自分に近づいたのは一族への復讐のためだと知ったジュリアーナは、怒り心頭となるもののトラヴィスへの愛情は醒めない。

一方で5年前の事件にジュリアーナが関わっていない事を知りながらジュリアーナに近づき、結果的に彼女を傷つけた事にトラヴィスは良心の呵責を覚え、彼女のため自分で計画したリゾートホテルのっとり計画を回避しようとする。


ジェイン・アン・クレンツの初期の作品です。

彼女の作品は明るいロマンチック・サスペンス風の作品が多いですけど、この作品は普通のロマンス小説でした。

ただ主人公はとても思い込みの激しい女性で、そこがいかにもクレンツ作品らしい。

殆どスーパーレディと言った感じで何でもこなすジュリアーナ。しかしここまで気が強くて思い込みが激しいと、いくら絶世の美女で優しい女性でも男性は一緒にいると疲れそうです。

まぁ作者はそんな事は百も承知で書いていますけど。

そんなジュリアーナを愛してしまうトラヴィスは確かに運命の人でした。

ご都合主義の目立つロマンス小説ですけど、ここまで一直線な女性が主人公だとかえって清清しい気がします。