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ニール・ゲイマン「アナンシの血脈」の感想です。

ニール・ゲイマン「アナンシの血脈」☆☆

アナンシの血脈

何をやっても冴えない青年チャーリーは、自分をからかってばかりいた父親の葬儀の日に、父親と親しくしていた近所の老婆たちに「あんたの父さんは神だったし、あんたには父さんと同じ能力を持つ兄弟がいる」と教えられる。

半信半疑というよりも完全に疑いながら、その兄弟を呼んでくれるというクモに語りかけると、ある日突然スパイダーという名の兄弟が本当に現れた。

それまでは退屈で運にも恵まれなかったけれども平穏無事だったチャーリーの人生が、この事をきっかけにして大きく変わっていく。


アナンシという名のいたずら好きで陽気な蜘蛛の神様が人間の子供を作って、ライバルのトラの神様と長い間反目しあっていて、その子供たちが又色々とあってと、なかなかどうして、すごい発想のファンタジィです。

エピック・ファンタジィなんかとは違う変わった雰囲気の小説で、たんたんと落ち着いた感じで進む寓意性に富んだ大人のファンタジィが堪能出来ます。

2006年度のローカス賞とイギリス幻想文学賞を受賞したファンタジィで、管理人は楽しめました。