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半村良「魔女街」の感想です。

半村良「魔女街」☆☆

魔女街

「魔女街」「魔王街」「幻町の女」「最初の夢」「窓辺の円盤」「中年天使」の6篇の短編を収録したSF短編集ですが、表題作が一番読み応えがあったように思います。


小さな木工所に勤務する平凡な庶民の男・紬康平は、ある日銀座で超能力の研究をしているという男に声をかけられ、その男が主催する超能力研究所で研究に協力しないかと誘いを受ける。

何でも康平が持っている特殊な能力を詳しく調査したいということで、男が示す破格の好条件に惹かれた康平は木工所を辞めてその研究所に移籍した。

実は康平が持つ能力というのは、セックスすると相手の女性の隠された超能力をひき出すというものだった。

紬康平は日々美女たちに囲まれて、夢のような贅沢な日々を過ごすのだが・・・。


特に前半部分が良いですね。

主人公・紬康平の日々の生活や思っていること、自分はこんなもんじゃないと漠然と感じているところなどは、半村良はこういう部分を本当に上手に描くなぁと感心します。

若い頃のこういう気分は共感できますし、そういう気持ちはよく分かるなぁと思えて面白かった。

ただ、後半になって一度セックスしただけで女性たちが魔女に変身していくというのは今ひとつ唐突で、能力の開花だけでなく性格までも変化していくのが空虚な気分です。

まぁ身勝手な感想なんですけどね。