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スーザン・エリザベス・フィリップス 「レディ・エマの微笑み」の感想です。

スーザン・エリザベス・フィリップス「レディ・エマの微笑み」☆☆

レディ・エマの微笑み

若くして両親を亡くした英国貴族の娘エマは、母校である女子学院の校長をしていた。

この学校で過ごした頃の幸せな記憶と生徒たちを教え導く喜び。ここには彼女の全てがあった。

しかし学院の敷地を所有するペディントン公爵が、学院の存続を種にエマに結婚を迫って来た。

傲慢で思い込みが激しいペディントン公爵は、貴族の娘で家柄の良いエマを妻にしたいと言うが、エマには性格の合わない公爵との結婚など考えられない。

だが公爵はエマが結婚を断るのなら学校は取り壊すと脅す。

そんな公爵を持て余したエマは、この状況を打開するには、誇り高い公爵には耐えられないようなスキャンダルを起こして、公爵の方から断わるように仕向けるしかないと考え、スキャンダルを起こすために野蛮な国アメリカのテキサスに向かった。

テキサスの空港にエマを迎えに来たのは、不祥事を起こして出場停止処分を受けているプロゴルファーのケニー。

エマの知り合いのゴルフ協会のお偉方から頼まれた仕事をこなして、早いところ失地挽回して出場停止処分を解きたいケニーと、馬鹿げたことを仕出かして自分の評判を落としたいエマが出会って・・・。


髪が乱れようと気にしない外見に囚われない天然ボケの女性と、そういう女性が実は大好きなハンサムでタフな男のロマンス。

初めて出会った時には、女は男を考えの足りないおバカさんだと思い込み、男は女を自分勝手な変り者とみています。

しかし見た目と違う純粋な二人は、些細な事で言い争いをしているうちにお互いが気になり始めます。

相手が自分に愛を抱いてないと誤解した女性は男の元から立ち去ろうとするけど、男は自分が失いそうになったものの大切さを思い知って、というロマンス小説にお馴染みのパターンが予定調和的な心地良さです。