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佐藤多佳子「しゃべれどもしゃべれども」の感想です。

佐藤多佳子「しゃべれどもしゃべれども」☆☆☆

しゃべれどもしゃべれども

まだ二ツ目の落語家・今昔亭三つ葉は、努力家だけど今ひとつ芸風が広がらずに伸び悩んでいる26歳の青年。そんな三つ葉が、ひょんな事から落語教室のようなものを開く羽目になる。

そこに来るのは問題を抱えた人間ばかり。

三つ葉の従兄弟で吃音癖が出てきた気弱なテニスコーチ、美人だけど極端に無愛想な謎の女、関西弁が抜けないため学校でいじめられている小学生、いざという時に言葉が出てこない悪舌のプロ野球解説者。

面倒だと思いながらも彼らと付き合い悩んでいるうちに、今ひとつだった三つ葉の芸風にも変化が現れてくる。


TOKIOの国分太一主演で映画化された作品の原作で、映画もなかなか良く出来ていましたが、佐藤多佳子のこの原作小説も素敵な作品です。

登場人物全員に味わいが有ります。

主人公が落語家なだけに、粋で洒落た雰囲気とおかしな掛け合いがあって、ユーモアがたくさんあって面白い。

こういう人情喜劇は読んでいて気持ちが良くて管理人は大好き。

結構おススメの小説です。