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綱本将也&ツジトモ 「GIANT KILLING」の感想です。

綱本将也&ツジトモ「GIANT KILLING」☆☆☆

GIANT KILLING

かろうじてJ1への残留を決めた東京下町の弱小サッカー・クラブETU(East Tokyo United)の監督に、かつてETUのスター選手としてひときわ大きな輝きを放った達海が就任する。

予算は限られ、選手層は薄く、毎年残留争いをしている弱小チームで、達海はジャイアント・キリング(大物喰い)の本領を発揮できるか・・・。


下町の小さなサッカー・クラブを舞台にして、監督・選手・サポーター・フロント・スポーツライターなど、チームを愛する人たちそれぞれの立場から見たサッカーを描いたスポーツ・マンガです。

大きな期待を背負って渡英したものの、渡英直後の膝の故障で引退を余儀なくされた達海。チームが苦しい時に見捨てたとして達海に冷たい視線を送る古参選手と熱狂的なサポーター集団スカルズ。達海が去り、チームがガタガタになってからは、スタジアムから足が遠のいた元サポーターたち。達海とETUを愛する町の人たち。

達海が現れたことにより大きく変化していくチームや選手たちを描くだけでなく、チームの周りの普通の人たちも描いて、単なる熱血スポーツマンガにとどまらない所が興味深く面白い作品です。

サッカー好きとしてはたまらないですね。