インターナショナル・ダガー賞(The CWA International Dagger)受賞作
インターナショナル・ダガー賞(The CWA International Dagger)は、英国推理作家協会(The Crime Writers' Association = CWA) が授与するミステリィ文学賞の一つで、その年の最も優れた翻訳ミステリィ小説に与えられる文学賞です。
2005年まではゴールド・ダガー賞に含まれていましたが、2006年から新しい賞として創設されました。尚、2020年からは CWA CRIME FICTION IN TRANSLATION DAGGERに名称が変更されました。
以下は受賞作品ですが、作品名と著者は翻訳された英語名です。
2023年
ハビエル・セルカス(Javier Cercas)
(Even the Darkest Night)
2022年
(Simone Buchholz)
(Hotel Cartagena)
2021年
ユン・ゴウン(Yun Ko-Eun)
夜間旅行者(The Disaster Tourist)
被災地を巡るダークツアーを担当するヨナは、自社企画の査定を命じられベトナムへ向かう。企画は新味に欠け、ヨナは会社に打ち切りを提案しようとするが、たまたまひき逃げ事件を目撃したことで謎の一味に新たなダークツアーを「捏造」するよう脅迫され……。
(「内容紹介」より)2020年
(Hannelore Cayre)
(The Godmother)
2019年
(Dov Alfon)
(A Long Night in Paris)
2018年
ヘニング・マンケル(Henning Mankell)
スウェーディッシュ・ブーツ(After the Fire (Svenska gummistövlar) )
一人孤島に住む、元医師のフレドリックは、就寝中の火事で住む家も家財道具もすべてを失う。その後警察の調べで火事の原因が放火であったことが判明、さらに自分の家に火を付けたと疑いをかけられてしまう。そんなとき、離れて住む娘のルイースから、パリで警察に捕まっているので助けて欲しいという電話が入る。フレドリックは単身パリに向かうが……。CWAインターナショナルダガー賞を受賞した、北欧ミステリの帝王最後の作品。
(「内容紹介」より)2017年
レイフ・GW・ペーション(Leif G. W. Persson)
許されざる者(The Dying Detective)
国家犯罪捜査局の元凄腕長官ヨハンソン。脳梗塞で倒れ、命は助かったものの麻痺が残る。そんな彼に主治医が相談をもちかけた。牧師だった父が、懺悔で25年前の未解決事件の犯人について聞いていたというのだ。9歳の少女が暴行の上殺害された事件。だが、事件は時効になっていた。ラーシュは相棒だった元刑事らを手足に、事件を調べ直す。スウェーデンミステリの重鎮による、CWA賞インターナショナルダガー、ガラスの鍵賞等五冠に輝く究極の警察小説。
(「内容紹介」より)2016年
ピエール・ルメートル(Pierre Lemaitre)
天国でまた会おう(The Great Swindle (Au revoir là-haut))
膨大な犠牲者を出して、大戦は終わった。真面目な青年アルベールは、戦争で職も恋人も失ってしまう。画才に恵まれた若きエドゥアールは顔に大怪我を負い、家族とのつながりを断つ。戦死者は称揚するのに、生き延びた兵士たちには冷淡な世間。支え合いながら生きる青年たちは、やがて国家を揺るがす前代未聞の詐欺を企てる!第一次世界大戦後のフランスを舞台に、おそるべき犯罪の顛末を鮮やかに描き上げた一気読み必至の傑作長篇。ゴンクール賞受賞作。
(「内容紹介」より)2015年
ピエール・ルメートル(Pierre Lemaitre)
傷だらけのカミーユ(Camille (Sacrifices))
- 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆
『悲しみのイレーヌ』『その女アレックス』のヴェルーヴェン警部シリーズ三部作の最終作。『その女アレックス』に続き、イギリス推理作家協会賞の2015年度インターナショナル・ダガー賞を受賞。 アンヌという女性が二人組の強盗に殴られ瀕死の重傷を負った。警察からカミーユに電話がかかってくる。アンヌの携帯の連絡先のトップにあったのがカミーユの電話番号だったからだ。カミーユは病院に駆けつけ、アンヌとの関係を誰にも明かすことなく、事件を担当することにする。しかし強引なうえに秘密裏の捜査活動は上司たちから批判され、事件の担当を外されるどころか、刑事として失格の烙印さえ押されそうになる。カミーユはいったいどのようにして窮地を脱し、いかに犯罪者たちを追い詰めることができるのか。シリーズ累計100万部突破。2016年「週刊文春ミステリーベスト10」第1位。
(「内容紹介」より)2014年
アルトゥーロ・ペレス・レベルテ(Arturo Perez-Reverte)
(The Siege)
2013年
ピエール・ルメートル(Pierre Lemaitre)
その女アレックス(Alex)
- 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆
おまえが死ぬのを見たい――男はそう言って女を監禁した。檻に幽閉され、衰弱した女は死を目前に脱出を図るが……。ここまでは序章にすぎない。孤独な女の壮絶な秘密が明かされるや、物語は大逆転を繰り返し、慟哭と驚愕へと突進する。
(「内容紹介」より)2013年
フレッド・ヴァルガス(Fred Vargas)
(The Ghost Riders of Ordebec)
2012年
アンドレア・カミッレーリ(Andrea Camilleri)
(The Potter's Field)
2011年
アンデシュ・ルースルンド、ベリエ・ヘルストレム(Anders Roslund & Borge Hellstrom)
三秒間の死角(Three Seconds)
麻薬密売組織の中枢まで上り詰めた優秀な警察の潜入捜査員パウラ。重罪刑務所に麻薬密売の拠点を築くべく、法務省上層部の極秘の後ろ盾を得て、刑務所内へ潜り込み商売を始めたが、その正体を知らぬまま、入所前に彼がかかわった殺人事件を捜査するグレーンス警部の追及の手が伸びるや、法務省上層部は保身のためにパウラ切り捨てを決定した……
(「内容紹介」より)2010年
ヨハン・テオリン(Johan Theorin)
冬の灯台が語るとき(The Darkest Room)
エーランド島に移住し、双子の灯台を望む屋敷に住みはじめたヨアキムとその家族。しかし間もなく、一家に不幸が訪れる。悲嘆に沈む彼に、屋敷に起きる異変が追い打ちをかける。無人の部屋で聞こえるささやき。子供が呼びかける影。何者かの気配がする納屋…そして死者が現世に戻ってくると言われるクリスマス、猛吹雪で孤立した屋敷を歓迎されざる客たちが訪れる―。
(「内容紹介」より)2009年
フレッド・ヴァルガス(Fred Vargas)
青チョークの男(The Chalk Circle Man)
パリの街で夜毎、路上に青チョークで円が描かれ、その中に様々なガラクタが置かれるという奇妙な出来事が続いていた。蝋燭、人形の頭、クリップ…。変わり者の哲学者の仕業か?しかし、ある朝、そこにあったのは喉を切られた女性の死体だった。そして、また一つ、また一つ死体が…。警察署長アダムスベルグが事件に挑む。仏ミステリ界の女王による大人気シリーズ第一弾。
(「BOOK」データベースより)2008年
(Dominique Manotti)
(Lorraine Connection)
2007年
フレッド・ヴァルガス(Fred Vargas)
ネプチューンの影(Wash This Blood Clean from My Hand)
ネプチューンの三叉槍で刺されたような傷がある死体。30年前アダムスベルグの弟が恋人殺しの嫌疑で追われた事件も同じ手口だった。それ以前に五件、その後に二件同様の殺人があった。謎の多いこの事件で弟を失ったアダムスベルグは、彼の無実を証明すべく自らが犯人と確信する男を追い続けていた。アダムスベルグの人生を大きく変えた不可解な事件の驚愕の真相。CWA賞、813賞受賞の傑作!
(「BOOK」データベースより)2006年
フレッド・ヴァルガス(Fred Vargas)
死者を起こせ(The Three Evangelists)
愛称マルコ、マタイ、ルカの、それぞれ専門の異なる若く個性的な歴史学者と元刑事が、ともに暮らすパリのボロ館。その隣家に住む引退したオペラ歌手の婦人が怯えていた。ある朝突然、見知らぬ木が庭に植えられていたというのだ。ボロ館の四人がその木の下を掘るが何も出ない。そして婦人は失踪した。いったい何が起こったのか?気鋭の女流が贈る仏ミステリ批評家賞、ル・マン市ミステリ大賞受賞の傑作。
(「BOOK」データベースより)