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宮部みゆき「ICO-霧の城-」の感想です。

宮部みゆき「ICO-霧の城-」☆☆

ICO-霧の城-

トクサ村では角の生えた子供が生まれた場合、生贄の子として禁断の地の先にある「霧の城」に送ることが定めとなっていた。

この地に数十年ぶりに誕生した角の生えた子供はイコと名付けられ、角が一夜にして成長した13歳の生贄の刻に石棺の中へ閉じ込められ霧の城に送られる。

しかし村の村長により呪文を服に施されていたイコは石棺から抜け出し、霧の城の檻に囚われていた少女ヨルダを救い出すと、ともに霧の城から逃げ出そうとするが・・・。


PLAYSTATIONのゲームをノベライゼーションしたファンタジィ小説です。

頭に角が生えた生贄の少年イコと謎の美少女ヨルダ、そして生贄を要求する霧の城の秘密を描いたジュブナイル・ファンタジィで、多才な宮部みゆきらしく、そつのない物語となっています。

色々と実験的なことも手がけていて作者のチャレンジ精神には感心しますけど、残念ながら宮部みゆきの代表作に数えられるような作品ではないですね。

管理人はファンタジィ好きですし、原作ゲームの世界観を知らないので、この作品を素直に楽しめましたが、反面原作があることが制約になっていたような感じも受けました。