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宮部みゆき「あかんべえ」の感想です。

宮部みゆき「あかんべえ」☆☆☆

あかんべえ

それとは知らずに、お化けの出る場所で料理屋を開いた両親と、お化けを見るだけでなく話すことすら出来てしまう娘おりん。

最初の客を迎えた時に大騒動になり、料理屋「ふね屋」には悪い評判が駆け巡る。

どうやらこの場所でお化けとなっている人々には訳がありそうだ。両親の苦境を救うため、おりんはお化けたちと協力してこの場所の秘密を調べ上げて行くのだが・・・、といった展開のお江戸ファンタジィ小説です。


大体がお化けや幽霊が出る話は、怖いと言うよりも落語的な可笑しみが有る場合が多いような気がします。

特に主人公がそのお化けたちと話したり出来る時は、ユーモラスに展開しますね。

この作品もそういう系統の作品ですけど、流石に宮部みゆきの作品で、話の持って行き方が上手い。

読んで成る程ねぇと思わせる展開に登場人物も多彩で、とても楽しめる作品です。