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舟橋聖一文学賞を受賞した作品の一覧です。

舟橋聖一文学賞受賞作

舟橋聖一文学賞は、彦根市が2007年に彦根城築城400年を記念して、彦根市の最初の名誉市民となった作家・舟橋聖一の名を冠して創設した文学賞です。
「舟橋聖一文学の世界に通じる優れた文芸作品」に対して与えられていましたが、2019年3月に彦根市長が基金の積み立てが減少したため将来的に廃止する方針を表明しました。
以下は受賞作の一覧です。

  • 第17回
    (2023年)

    町田康

    口訳 古事記

      「汝(われ)、行って、玉取ってきたれや」「ほな、行ってきますわ」イザナキとイザナミによる「国生み」と黄泉国行、日の神アマテラスの「天の岩屋」ひきこもりと追放された乱暴者スサノオのヤマタノオロチ退治、何度も殺されては甦ったオオクニヌシの国作り、父に疎まれた英雄ヤマトタケルの冒険と死、帝位をめぐる争い、女たちの決断、滅びゆく者たち――。奔放なる愛と野望、裏切りと謀略にみちた日本最古のドラマが、破天荒な超絶文体で現代に降臨する!
      (「内容紹介」より)

    • 第16回
      (2022年)

      玉岡かおる

      帆神: 北前船を馳せた男・工楽松右衛門

        「夢の帆」は俺が作る――。江戸海運に革命を起こした男の堂々たる航跡! 播州高砂の漁師から身を起こし、豪胆な船乗りとして名を揚げ、時代を先取りする海商となった松右衛門。やがて千石船の弱点だった帆の改良に自ら取り組み、苦難の末に画期的な「松右衛門帆」を完成させて、江戸海運に一大革命をもたらすこととなる。あの高田屋嘉兵衛が憧れた、知られざる快男児を活写する長編歴史小説。
        (「内容紹介」より)

      • 第15回
        (2021年)

        砂原浩太朗

        高瀬庄左衛門御留書

        • 再読度 ☆☆☆:読後感 ☆☆☆

        神山藩で、郡方を務める高瀬庄左衛門。50歳を前にして妻を亡くし、さらに息子をも事故で失い、ただ倹しく老いてゆく身。残された嫁の志穂とともに、手慰みに絵を描きながら、寂寥と悔恨の中に生きていた。しかしゆっくりと確実に、藩の政争の嵐が庄左衛門を襲う。
        (「内容紹介」より)

      • 第14回
        (2020年)

        澤田瞳子

        駆け入りの寺

          落飾した皇女が住持を務める比丘尼御所。そのひとつである林丘寺では、前住持であり後水尾帝の皇女・元瑶と、現住持である霊元帝の皇女・元秀を中心に、宮中と同じような生活が営まれていた。四季折々の年中行事、歴代天皇の忌日法要を欠かさず行い、出家の身でありながら、和歌管弦、琴棋書画を嗜む。尼たちの平穏で優雅な暮らしのなかに、ある日飛び込んできたのは「助けてほしい」と叫ぶ、若い娘だった――。現世の苦しみから逃れた、その先にあるものとは何なのか。雅やかで心に染み入る連作時代小説。
          (「内容紹介」より)

        • 第13回
          (2019年)

          河治和香

          がいなもん 松浦武四郎一代

            明治16年。齢60を過ぎても矍鑠としている松浦武四郎は、絵師の河鍋暁斎の家にやって来ては、暁際の娘の豊に昔語りを始めるのだった――。武四郎は、文化15年に伊勢国、今の三重県松阪に生まれた。早くから外の世界に興味を持ち、16歳で家出する。その後は、蝦夷地をはじめ日本全国を歩いた冒険家として、また“北海道の名付け親”として知られる。蝦夷地は6回も訪れ、アイヌと親しく交わり、9800(!)ものアイヌの地名を記した地図を作り、和人による搾取の実態を暴いて公にしたため、命を狙われた。そして、〈北海道〉は最初の提案では、〈北加伊道〉だったという。そこにはアイヌの人々に対して籠められた武四郎の思いがあった。蝦夷地通として、吉田松陰や坂本龍馬にも相談に乗っていた。ただ、武四郎の凄さはこれだけではない。古銭をはじめとして一流の蒐集家であり、古希の記念に富士登山をしたり、葬儀の一部始終を記した遺言状を作ったり、一畳敷の茶室を自分の棺にしようとしたり、〈終活〉にも達人ぶりを見せていた。武四郎老人が自らの生涯を振り返るという形式で、「傑物にして奇人」であった全貌に迫る伝記小説。
            (「内容紹介」より)

          • 第12回
            (2018年)

            飯嶋和一

            星夜航行

              その男は決して屈しなかった。人が一生に一度出会えるかどうかの大傑作。徳川家に取り立てられるも、罪なくして徳川家を追われた沢瀬甚五郎は堺、薩摩、博多、呂宋の地を転々とする。海外交易の隆盛、秀吉の天下統一の激動の時代の波に飲まれ、やがて朝鮮出兵の暴挙が甚五郎の身にも襲いかかる。史料の中に埋もれていた実在の人物を掘り起こし、刊行までに九年の歳月を費やした著者最高傑作の誕生。
              (「内容紹介」より)

            • 第11回
              (2017年)

              朝井まかて

              福袋

              • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆

              朝井亭「読む落語」だよ、寄っといで!商人も職人も、その日暮らしの貧乏人も、江戸の町は賑やかで、笑いと涙にあふれてる。江戸庶民の暮らしを綴る珠玉の時代小説短編集。
              (「BOOK」データベースより)

            • 第10回
              (2016年)

              山本音也

              本懐に候

                新選組最後の隊長・相馬主計と元隊士・安富才助。箱館で土方歳三の最期を看取ったふたりは、明治の世へと生き残った。流刑での島暮らしの中、思わぬ邂逅と確執を経たふたりの人生は「御一新」の荒波に翻弄されていく。そして、物語は痛切のラストへ―
                (「BOOK」データベースより)

              • 第9回
                (2015年)

                木下昌輝

                宇喜多の捨て嫁

                  娘の嫁ぎ先を攻め滅ぼすことも厭わず、権謀術数を駆使して戦国時代を駆け抜けた戦国大名・宇喜多直家。裏切りと策謀にまみれた男の真実の姿とは一体…。ピカレスク歴史小説の新旗手ここに誕生!!第92回オール讀物新人賞をはじめ、高校生直木賞など五冠を達成した衝撃のデビュー作。特別収録・高校生直木賞ルポ。
                  (「BOOK」データベースより)

                • 第8回
                  (2014年)

                  谷甲州

                  加賀開港始末

                    幕末の加賀に迫る開国の大波―幕府の謀略に父を奪われ囚われの身となった青年藩士は厳冬の白山を越え、江戸へ走る!
                    (「BOOK」データベースより)

                  • 第7回
                    (2013年)

                    典厩五郎

                    NAGASAKI 夢の王国

                      自由を求めて長崎にたどり着いた放浪者は、一代で巨万の富と強大な権力を手に入れた。台湾征服を夢見た妄想家?信仰を捨てた放蕩者?秀吉・家康を手玉にとった陰謀家?数千人の切支丹を救った聖人?信仰とは、人生の意味とは…謎多き長崎代官・村山等安の破天荒な人生を描く感動の歴史巨編。
                      (「BOOK」データベースより)

                    • 第6回
                      (2012年)

                      東郷隆

                      本朝甲冑奇談

                        戦国乱世にあって、甲冑は単なる武具ではなかった。凝りに凝ったデザインはその実力を誇示するばかりでなく、信ずる「神」すら顕示されていた。それは究極の自己表現でもあった。本書は信長、秀吉ら武将たちの甲冑にまつわる奇妙な物語6編を収録、その夢、野望、そして無念の死を鮮やかに描きだす。舟橋聖一文学賞受賞作。
                        (「BOOK」データベースより)

                      • 第5回
                        (2011年)

                        夢枕獏

                        大江戸釣客伝

                          時は元禄。旗本、津軽采女は小普請組という閑職がゆえ、釣り三昧の日々を送っている。やがて、義父・吉良上野介の計らいで「生類憐れみの令」を発布した、将軍綱吉に仕えることになるが・・・。同じ頃、絵師朝湖と俳人基角は江戸湾で土左衛門を釣り上げた。果たしてその正体は? 釣りの泥沼から覗く元禄時代。
                          (「内容紹介」より)

                        • 第4回
                          (2010年)

                          冲方丁

                          天地明察

                          • 再読度 ☆:読後感 ☆☆

                          江戸、四代将軍家綱の御代。ある「プロジェクト」が立ちあがった。即ち、日本独自の太陰暦を作り上げること--日本文化を変えた大いなる計画を、個の成長物語としてみずみずしくも重厚に描く傑作時代小説!!
                          (「内容紹介」より)

                        • 第3回
                          (2009年)

                          ねじめ正一

                          商人

                            江戸中期、日本橋瀬戸物町の鰹節商、伊勢屋にんべんの次男に生まれた伊之助。父亡き後、兄を支えて家業に精進するが、度重なる不運が伊勢屋を襲う。心身を病んでしまった兄の跡を継ぎ、三代目となった伊之助は「商人は何のために商売をするのか」という父の問いを胸に、大店の意地を捨てて苦難を乗り越え、商いの真髄を極めていく。江戸商人の心意気を描く傑作。第3回舟橋聖一文学賞受賞作。
                            (「BOOK」データベースより)

                          • 第2回
                            (2008年)

                            荒山徹

                            柳生大戦争

                              高麗の高僧・晦然が得意の絶頂にあったその日、彼を待ち受けていたのは二度の元寇で散った高麗の兵士たちの霊であった。供養のため倭国に渡った晦然は「一然書翰」を書き記す。この奇書が、三四五年の時を経て、徳川幕府と李朝を揺るがし、柳生一族をも混乱に陥れたのだった。
                              (「BOOK」データベースより)

                            • 第1回
                              (2007年)

                              北方謙三

                              独り群せず

                                大塩の乱から二十余年。剣を揮う手に庖丁をもちかえ、既に船場の料亭「三願」からも隠居を決め込んだ利之だが、乱世の相は商都・大坂にも顕われ始め、時代の奔流が、穏やかに暮らす利之を放ってはおかなかった…。信念に基づき命を賭す男たち。『杖下に死す』の続編となる歴史長編。舟橋聖一文学賞受賞作。
                                (「BOOK」データベースより)