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日本推理作家協会賞を受賞した作品の一覧です。

日本推理作家協会賞受賞作

日本推理作家協会がその年に発表された推理小説の中で最も優れた作品に授与する日本ミステリー界で最も権威ある文学賞です。
探偵作家クラブ賞 → 日本探偵作家クラブ賞 → 日本推理作家協会賞と名前を変えています。
原則としてどれかの部門を一度でも受賞した作家は再受賞しません。
各部門賞に分かれていますが、以下は長編部門賞(現在は連作短編を含む)を受賞した作品です。

第77回(2024年)

荻堂顕 : 不夜島(ナイトランド)

    「ほんの一瞬だけなら何でも手に入れられる、俺の唯一の特技だ」 第二次世界大戦終結後、米軍占領下の琉球。その最西端の与那国島では、一本の煙草から最新鋭の義肢まで、ありとあらゆるものが売買される密貿易が行なわれていた!腕利きのサイボーグ密貿易人・武庭純は、ある日顔馴染みの警官からとんでもない話を耳にする。終戦とともに殺人鬼と化した元憲兵が島に上陸したというのだ。元憲兵探しに乗り出した武だったが、時を同じくして、謎のアメリカ人女性から 「姿も形も知れない “含光” なる代物を手に入れろ」という奇妙な依頼が舞い込んでくる。相棒の島人とともに奔走する武は、やがて、世界を巻き込む壮絶な陰謀に巻き込まれていく……。 琉球と台湾の史実をもとに描き出す、 サイバーパンク巨編! 一攫千金の夢が渦巻く欲望の“街”その男は、ただ魂を求めた――
    (「内容紹介」より)

    第77回(2024年)

    青崎有吾 : 地雷グリコ

      射守矢真兎(いもりや・まと)。女子高生。勝負事に、やたらと強い。平穏を望む彼女が日常の中で巻き込まれる、風変わりなゲームの数々。罠の位置を読み合いながら階段を上ったり(「地雷グリコ」)、百人一首の絵札を用いた神経衰弱に挑んだり(「坊主衰弱」)。次々と強者を打ち破る真兎の、勝負の先に待ち受けるものとは――ミステリ界の旗手が仕掛ける本格頭脳バトル小説、全5篇。
      (「内容紹介」より)

      第76回(2023年)

      芦沢央 : 夜の道標

        1996年、横浜市内で塾の経営者が殺害された。早々に被害者の元教え子が被疑者として捜査線上に浮かぶが、事件発生から2年経った今も、被疑者の足取りはつかめていない。殺人犯を匿う女、窓際に追いやられながら捜査を続ける刑事、そして、父親から虐待を受け、半地下で暮らす殺人犯から小さな窓越しに食糧をもらって生き延びる少年。それぞれに守りたいものが絡み合い、事態は思いもよらぬ展開を見せていく――。『火のないところに煙は』『汚れた手をそこで拭かない』の著者による、慟哭の長篇ミステリー。
        (「内容紹介」より)

        第76回(2023年)

        小川哲 : 君のクイズ

          生放送のTV番組『Q-1グランプリ』決勝戦に出場したクイズプレーヤーの三島玲央は、対戦相手・本庄絆が、まだ一文字も問題が読まれぬうちに回答し正解し、優勝を果たすという不可解な事態をいぶかしむ。いったい彼はなぜ、正答できたのか? 真相を解明しようと彼について調べ、決勝戦を1問ずつ振り返る三島はやがて、自らの記憶も掘り起こしていくことになり――。
          (「内容紹介」より)

          第75回(2022年)

          芦辺拓 : 大鞠家殺人事件

            大阪の商人文化の中心地として栄華を極めた船場――戦下の昭和18年、婦人化粧品販売で富を築いた大鞠家の長男に嫁ぐことになった陸軍軍人の娘、中久世美禰子。だが夫は軍医として出征することになり、一癖も二癖もある大鞠家の人々のなかに彼女は単身残される。戦局が悪化の一途をたどる中、大鞠家ではある晩“流血の大惨事”が発生する。危機的状況の中、誰が、なぜ、どうやってこのような奇怪な殺人を? 正統派本格推理の歴史に新たな頁を加える傑作長編ミステリ!
            (「内容紹介」より)

            第74回(2021年)

            桜田智也 : 蝉かえる

              全国各地を旅する昆虫好きの心優しい青年・エリ沢泉(えりさわせん。「エリ」は「魚」偏に「入」)。彼が解く事件の真相は、いつだって人間の悲しみや愛おしさを秘めていた──。16年前、災害ボランティアの青年が目撃したのは、行方不明の少女の幽霊だったのか? エリ沢が意外な真相を語る表題作など5編を収録。
              (「内容紹介」より)

              第74回(2021年)

              坂上泉 : インビジブル

                昭和29年、大阪城付近で政治家秘書が頭に麻袋を被せられた刺殺体となって見つかった。大阪市警視庁が騒然とするなか、中卒の若手・新城は初めての殺人事件捜査に意気込むが、上層部の思惑で、国警から出向してきた帝大卒のエリート・守屋と組むことに。全てが正反対のふたりは衝突を繰り返しながら、戦後大阪に広がる巨大な闇に迫る。果たして、執念の捜査の果てに彼らが行き着いた〝真実〟とは――。
                (「内容紹介」より)

                第73回(2020年)

                呉勝浩 : スワン

                  ショッピングモール「スワン」で無差別銃撃事件が発生した。死傷者40名に迫る大惨事を生き延びた高校生のいずみは、同じ事件の被害者で同級生の小梢から、保身のために人質を見捨てたことを暴露される。被害者から一転して非難の的になったいずみのもとに、ある日一通の招待状が届いた。5人の事件関係者が集められた「お茶会」の目的は、残された謎の解明だというが……。文学賞2冠を果たした、慟哭必至のミステリ。
                  (「内容紹介」より)

                  第72回(2019年)

                  葉真中顕 : 凍てつく太陽

                    昭和二十年、終戦間際の北海道・室蘭。逼迫した戦況を一変させるという陸軍の軍事機密をめぐり、軍需工場の関係者が次々と毒殺される。アイヌ出身の特高刑事・日崎八尋は「拷問王」の異名を持つ先輩刑事の三影らとともに捜査に加わるが、事件の背後で暗躍する者たちに翻弄されていく――。真の「国賊」は誰なのか? かつてない「戦中」警察小説!
                    (「内容紹介」より)

                    第71回(2018年)

                    古処誠二 : いくさの底

                      「そうです。賀川少尉を殺したのはわたしです」第二次世界大戦のビルマ北部。日本軍警備隊が駐屯することになったある山村で、一人の将校が殺害される。村人には死因を伏せたまま、連隊本部から副官が派遣され事態収拾が始まるが、第2の殺人が起きてしまう。通訳を務める日本人商社員、依井の視点から描かれる正体不明の殺人者と協力者とは?
                      (「内容紹介」より)

                      第70回(2017年)

                      宇佐美まこと : 愚者の毒

                        一九八五年、上野の職安で出会った葉子と希美。互いに後ろ暗い過去を秘めながら、友情を深めてゆく。しかし、希美の紹介で葉子が家政婦として働き出した旧家の主の不審死をきっかけに、過去の因縁が二人に襲いかかる。全ての始まりは一九六五年、筑豊の廃坑集落で仕組まれた、陰惨な殺しだった…。絶望が招いた罪と転落。そして、裁きの形とは?衝撃の傑作!
                        (「内容紹介」より)

                        第69回(2016年)

                        柚月裕子 : 孤狼の血
                        • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆

                        昭和63年、広島。所轄署の捜査二課に配属された新人の日岡は、ヤクザとの癒着を噂される刑事・大上のもとで、暴力団系列の金融会社社員が失踪した事件の捜査を担当することになった。飢えた狼のごとく強引に違法行為を繰り返す大上のやり方に戸惑いながらも、日岡は仁義なき極道の男たちに挑んでいく。やがて失踪事件をきっかけに暴力団同士の抗争が勃発。衝突を食い止めるため、大上が思いも寄らない大胆な秘策を打ち出すが……。正義とは何か、信じられるのは誰か。日岡は本当の試練に立ち向かっていく――。
                        (「内容紹介」より)

                        第68回(2015年)

                        早見和真 : イノセント・デイズ

                          田中幸乃、30歳。元恋人の家に放火して妻と1歳の双子を殺めた罪により、彼女は死刑を宣告された。凶行の背景に何があったのか。産科医、義姉、中学時代の親友、元恋人の友人など彼女の人生に関わった人々の追想から浮かび上がるマスコミ報道の虚妄、そしてあまりにも哀しい真実。幼なじみの弁護士は再審を求めて奔走するが、彼女は……筆舌に尽くせぬ孤独を描き抜いた慟哭の長篇ミステリー。
                          (「内容紹介」より)

                          第68回(2015年)

                          月村了衛 : 土漠の花
                          • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆

                          ソマリアの国境付近で活動する陸上自衛隊第一空挺団の精鋭達。そこに命を狙われている女性が駆け込んだ時、自衛官達の命を賭けた戦闘が始まった。一人の女性を守ることは自分達の誇りを取り戻すことでもあった。極限状況での男達の確執と友情。次々と試練が降りかかる中、生きて帰ることはできるか?
                          (「内容紹介」より)

                          第67回(2014年)

                          恒川光太郎 : 金色機械
                          • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆

                          江戸時代のこと――。とある川沿いの一大遊郭地帯の創業者の熊悟朗は、人が自分に対して殺意があるかどうかを見分ける能力を持っていた。ある日、熊悟朗の元に遙香という若い女性が訪れる。遙香は手で触れるだけで生物を殺められる能力を持ち、医師である父親とともに死を願う老人を安楽死させていた。遙香はある日自分が「カワタロウ」と呼ばれ蔑まれた小豆島の流民であり、両親が無残に殺されてしまったために拾われたことを知らされる。遙香はそのことを教えてきた男を殺し故郷を出奔、その後「金色様」と呼ばれる存在に出会った。遙香は「金色様」の導きで捕縛柔術に優れた同心・柴本厳信と出会い、両親を殺した人間の探索を乞う。厳信と遙香は結婚する。その後遙香は夫の厳信が「鬼御殿」の探索に出たまま戻らないので、熊悟朗の伝手で自分を「鬼御殿」に送り込んでほしいと頼み込んだ――。次第次第に明らかになる因縁の繋がり。そして人々から崇められてきた絶対的な存在の「金色様」とは……? 著者独自の世界観と描写で人間の善と悪に迫る渾身の力作。第67回日本推理作家協会賞(長編賞)受賞作。
                          (「内容紹介」より)

                          第66回(2013年)

                          山田宗樹 : 百年法
                          • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆

                          不老不死が実現した日本。しかし、法律により百年後に死ななければならない――西暦2048年。百年の生と引き替えに、不老処置を受けた人々の100年目の死の強制が目前に迫っていた。その時人々の選択は――!?
                          (「内容紹介」より)

                          第65回(2012年)

                          高野和明 : ジェノサイド
                          • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆

                          創薬化学を専攻する大学院生・研人のもとに死んだ父からのメールが届く。傭兵・イエーガーは難病を患う息子のために、コンゴ潜入の任務を引き受ける。2人の人生が交錯するとき、驚愕の真実が明らかに――。
                          (「内容紹介」より)

                          第64回(2011年)

                          麻耶雄嵩 : 隻眼の少女
                          • 再読度 ☆:読後感 ☆☆☆

                          神の血を引く少女が悪龍を退治したという伝承がある栖苅村で殺人事件が起きた。容疑者として疑われたのは、実は自殺するために栖苅村にやって来た大学生の種田静馬だった。静馬と同じ宿に泊まっていた、隻眼で水干を身にまとう美少女の探偵御陵みかげは、同じく隻眼で名探偵だった母の跡を継いだばかり。まだ修行中の身だが、事件を見事に解決して母の名を継ぐべく事件の真相を探る。日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞を受賞した傑作ミステリィ。

                          第64回(2011年)

                          米澤穂信 : 折れた竜骨
                          • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆

                          ロンドンから出帆し、波高き北海を三日も進んだあたりに浮かぶソロン諸島。その領主を父に持つアミーナはある日、放浪の旅を続ける騎士ファルク・フィッツジョンと、その従士の少年ニコラに出会う。ファルクはアミーナの父に、御身は恐るべき魔術の使い手である暗殺騎士に命を狙われている、と告げた……。自然の要塞であったはずの島で暗殺騎士の魔術に斃れた父、「走狗(ミニオン)」候補の八人の容疑者、いずれ劣らぬ怪しげな傭兵たち、沈められた封印の鐘、鍵のかかった塔上の牢から忽然と消えた不死の青年――そして、甦った「呪われたデーン人」の襲来はいつ? 魔術や呪いが跋扈する世界の中で、「推理」の力は果たして真相に辿り着くことができるのか?現在最も注目を集める俊英が新境地に挑んだ、魔術と剣と謎解きの巨編登場!
                          (「内容紹介」より)

                          第63回(2010年)

                          飴村行 : 粘膜蜥蜴

                            東南アジアの密林に棲息するという爬虫人〈ヘルビノ〉とは? 戦時中の日本で起こる未曾有の凄惨な事件の数々。
                            (「内容紹介」より)

                            第63回(2010年)

                            貫井徳郎 : 乱反射

                              地方都市に住む幼児が、ある事故に巻き込まれる。原因の真相を追う新聞記者の父親が突き止めたのは、誰にでも心当たりのある、小さな罪の連鎖だった。決して法では裁けない「殺人」に、残された家族は沈黙するしかないのか?第63回日本推理作家協会賞受賞作。
                              (「BOOK」データベースより)

                              第62回(2009年)

                              道尾秀介 : カラスの親指
                              • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆

                              人生に敗れ、詐欺を生業として生きる中年二人組。ある日、彼らの生活に一人の少女が舞い込む。やがて同居人は増え、5人と1匹に。「他人同士」の奇妙な生活が始まったが、残酷な過去は彼らを離さない。各々の人生を懸け、彼らが企てた大計画とは? 息もつかせぬ驚愕の逆転劇、そして感動の結末。道尾秀介の真骨頂がここに!

                              第62回(2009年)

                              柳広司 : ジョーカー・ゲーム
                              • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆

                              結城中佐の発案で陸軍内に極秘裏に設立されたスパイ養成学校“D機関"。「死ぬな、殺すな、とらわれるな」。この戒律を若き精鋭達に叩き込み、軍隊組織の信条を真っ向から否定する“D機関"の存在は、当然、猛反発を招いた。だが、頭脳明晰、実行力でも群を抜く結城は、魔術師の如き手さばきで諜報戦の成果を上げてゆく......。東京、横浜、上海、ロンドンで繰り広げられる、究極のスパイ・ミステリー。
                              (「内容紹介」より)

                              第61回(2008年)

                              今野敏 : 果断 ― 隠蔽捜査〈2〉
                              • 再読度 ☆☆☆:読後感 ☆☆☆

                              警察庁のエリート官僚から警視庁・大森警察署長に左遷させられた竜崎伸也は、膨大な書類仕事と地域に密着した広報活動などに振り回されていた。そんな中、サラ金業者を襲った強盗事件が発生し、強盗犯の一人が大森署管内の小料理屋に拳銃を持って立てこもる。前線本部長として現場で捜査指揮を執った竜崎だが、警視庁のSITとSATまでが出動した事件は意外な方向に進んで行く。第21回山本周五郎賞、第21回日本推理作家協会賞を受賞した傑作。

                              第60回(2007年)

                              桜庭一樹 : 赤朽葉家の伝説

                                千里眼の祖母、漫画家の母、そして何者でもない私。戦後史を背景に、鳥取の旧家に生きる三代の女たちを比類ない筆致で鮮やかに描き上げた雄編。
                                (「内容紹介」より)

                                第59回(2006年)

                                恩田陸 : ユージニア

                                  あの夏、白い百日紅の記憶。死の使いは、静かに街を滅ぼした。旧家で起きた、大量毒殺事件。未解決となったあの事件、真相はいったいどこにあったのだろうか。数々の証言で浮かび上がる、犯人の像は――。
                                  (「内容紹介」より)

                                  第58回(2005年)

                                  貴志祐介 : 硝子のハンマー
                                  • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆

                                  日曜日の昼下がり、株式上場を間近に控えた介護サービス会社で、社長の撲殺死体が発見された。エレベーターには暗証番号、廊下には監視カメラ、窓には強化ガラス。オフィスは厳重なセキュリティを誇っていた。監視カメラには誰も映っておらず、続き扉の向こう側で仮眠をとっていた専務が逮捕されて……。弁護士・青砥純子と防犯コンサルタント・榎本径のコンビが、難攻不落の密室の謎に挑む。
                                  (「内容紹介」より)

                                  第58回(2005年)

                                  戸松淳矩 : 剣と薔薇の夏

                                    万延元年の遣米使節団歓迎に沸き立つニューヨークで、次々と起こる不思議な事件。綿密な時代考証と本格ミステリの醍醐味。ディクスン・カーを凌ぐ歴史ミステリの傑作登場!
                                    (「内容紹介」より)

                                    第57回(2004年)

                                    垣根涼介 : ワイルド・ソウル

                                      その地に着いた時から、地獄が始まった――。1961年、日本政府の募集でブラジルに渡った衛藤。だが入植地は密林で、移民らは病で次々と命を落とした。絶望と貧困の長い放浪生活の末、身を立てた衛藤はかつての入植地に戻る。そこには仲間の幼い息子、ケイが一人残されていた。そして現代の東京。ケイと仲間たちは、政府の裏切りへの復讐計画を実行に移す! 歴史の闇を暴く傑作小説。
                                      (「内容紹介」より)

                                      第57回(2004年)

                                      歌野晶午 : 葉桜の季節に君を想うということ
                                      • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆☆

                                      「何でもやってやろう屋」を自称する元私立探偵・成瀬将虎は、同じフィットネスクラブに通う愛子から悪質な霊感商法の調査を依頼された。そんな折、自殺を図ろうとしているところを救った麻宮さくらと運命の出会いを果たして——。
                                      (「内容紹介」より)

                                      第56回(2003年)

                                      浅暮三文 : 石の中の蜘蛛

                                        ギターの修理を職業にする立花は、突然「そこに残された音」が聴こえるようになる。彼は音を頼りにある女の消息を追い始める。日本推理作家協会賞受賞の新感覚ミステリー。
                                        (「内容紹介」より)

                                        第56回(2003年)

                                        有栖川有栖 : マレー鉄道の謎

                                          旧友・大龍の招きでマレーの楽園、キャメロン・ハイランドを訪れた火村と有栖川。二人を迎えたのは、舞い飛ぶ蝶ならぬ「殺人の連鎖」だった。ドアや窓に内側から目張りをされた密室での犯行の嫌疑は大龍に。帰国までの数日で、火村は友人を救えるか。第56回日本推理作家協会賞に輝く、〈国名シリーズ〉第6弾。
                                          (「内容紹介」より)

                                          第55回(2002年)

                                          山田正紀 : ミステリ・オペラ

                                            平成元年、東京。編集者の萩原祐介はビルの屋上から投身、しばらく空中を浮遊してから墜落死した。昭和13年、満州。奉納オペラ『魔笛』を撮影すべく“宿命城”へ向かう善知鳥良一ら一団は、行く先々で“探偵小説”もどきの奇怪な殺人事件に遭遇する。そして50年を隔てた時空を祐介の妻・桐子は亡き夫を求めて行き来する……執筆3年、本格推理のあらゆるガジェットを投入した壮大な構想の全体ミステリ。
                                            (「内容紹介」より)

                                            第55回(2002年)

                                            古川日出男 : アラビアの夜の種族
                                            • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆

                                            聖遷暦一二一三年、偽りの平穏に満ちたカイロ。訪れる者を幻惑するイスラムの地に、迫り来るナポレオン艦隊。対抗する術計はただ一つ、極上の献上品「災厄の書」。それは大いなる陰謀のはじまりだった。
                                            (「内容紹介」より)

                                            第54回(2001年)

                                            東直己 : 残光

                                              凄腕の始末屋として恐れられた榊原健三は、今までは人目を避けて山奥で暮らしていた。ある日、山を下りた彼の目に飛び込んできたのは、テレビに映ったかつての恋人・多恵子の姿だった―――。事件に巻き込まれた多恵子の息子を救うべく、健三は単身札幌へと向かう。だが、彼女の息子が巻き込まれたのは、単なる人質事件ではなかった・・・・・。
                                              (「内容紹介」より)

                                              第54回(2001年)

                                              菅浩江 : 永遠の森 博物館惑星

                                                全世界の芸術品が収められた衛星軌道上の巨大博物館〈アフロディーテ〉。そこでは、データベース・コンピュータに直接接続した学芸員たちが、日々搬入されるいわく付きの物品に対処するなかで、芸術にこめられた人びとの想いに触れていた。切なさの名手が描く美をめぐる9つの物語
                                                (「内容紹介」より)

                                                第53回(2000年)

                                                天童荒太 : 永遠の仔

                                                  再会は地獄への扉だった。十七年前、霧の霊峰で少年たちが起こした聖なる事件が、今鮮やかに蘇る―。山本周五郎賞受賞作から三年余。沈黙を破って放つ最高傑作ミステリー。
                                                  (「内容紹介」より)

                                                  第53回(2000年)

                                                  福井晴敏 : 亡国のイージス

                                                    在日米軍基地で発生した未曾有(みぞう)の惨事。最新のシステム護衛艦《いそかぜ》は、真相をめぐる国家間の策謀にまきこまれ暴走を始める。交わるはずのない男たちの人生が交錯し、ついに守るべき国の形を見失った《楯(イージス)》が、日本にもたらす恐怖とは。日本推理作家協会賞、日本冒険小説協会大賞、大藪春彦賞をトリプル受賞した長編海洋冒険小説の傑作。
                                                    (「内容紹介」より)

                                                    第52回(1999年)

                                                    東野圭吾 : 秘密

                                                      自動車部品メーカーで働く39歳の杉田平介は妻・直子と小学5年生の娘・藻奈美と暮らしていた。長野の実家に行く妻と娘を乗せたスキーバスが崖から転落してしまう。 妻の葬儀の夜、意識を取り戻した娘の体に宿っていたのは、死んだはずの妻だった。 その日から杉田家の切なく奇妙な“秘密"の生活が始まった。 外見は小学生ながら今までどおり家事をこなす妻は、やがて藻奈美の代わりに 新しい人生を送りたいと決意し、私立中学を受験、その後は医学部を目指して共学の高校を受験する。年頃になった彼女の周囲には男性の影がちらつき、 平介は妻であって娘でもある彼女への関係に苦しむようになる。
                                                      (「内容紹介」より)

                                                      第52回(1999年)

                                                      香納諒一 : 幻の女

                                                        弁護士の栖本は五年ぶりにかつての恋人、瞭子に会い、未だに彼女を忘れられない自分を知る。ところがその翌朝、瞭子が刺殺されたという連絡を受け、彼女の本当の過去を追い始める。
                                                        (「内容紹介」より)

                                                        第51回(1998年)

                                                        桐野夏生 : OUT

                                                          深夜の弁当工場で働く主婦たちは。それぞれの胸の内に得体の知れない不安と失望を抱えていた。「こんな暮らしから抜け出したい」そう心中で叫ぶ彼女たちの生活を外へ導いたのは、思いもよらぬ事件だった。なぜ彼女たちは、パート仲間が殺した夫の死体をバラバラにして捨てたのか?犯罪小説の到達点!
                                                          (「内容紹介」より)

                                                          第51回(1998年)

                                                          馳星周 : 鎮魂歌

                                                            中国系裏社会のボスのひとりである、崔虎の手下の大物幹部が射殺された。やったのはプロだ、探し出すんだ。金欲しさに元刑事の滝沢が動く。そのプロ、郭秋生に殺しを命じたのは、古参の台湾系実力者・楊偉民だった。なぜだ?一方で、楊を殺すと誓う故買屋の劉健一が、罠を仕掛けていく……。あの『不夜城』から二年、新宿・歌舞伎町を舞台にしたノワールの到達点!
                                                            (「内容紹介」より)

                                                            第50回(1997年)

                                                            真保裕一 : 奪取

                                                              1260万円。友人の雅人がヤクザの街金にはめられて作った借金を返すため、大胆な偽札作りを2人で実行しようとする道郎・22歳。パソコンや機械に詳しい彼ならではのアイデアで、大金入手まであと一歩と迫ったが…。日本推理作家協会賞と山本周五郎賞をW受賞した、涙と笑いの傑作長編サスペンス!
                                                              (「内容紹介」より)

                                                              第49回(1996年)

                                                              京極夏彦 : 魍魎の匣

                                                                箱を祀る奇妙な霊能者。箱詰めにされた少女達の四肢。そして巨大な箱型の建物――箱を巡る虚妄が美少女転落事件とバラバラ殺人を結ぶ。探偵・榎木津、文士・関口、刑事・木場らがみな事件に関わり京極堂の元へ。果たして憑物(つきもの)は落とせるのか!?日本推理作家協会賞に輝いた超絶ミステリ、妖怪シリーズ第2弾。
                                                                (「内容紹介」より)

                                                                第49回(1996年)

                                                                梅原克文 : ソリトンの悪魔

                                                                  2016年、与那国島の沖合いに浮かぶ、総工費20兆円もかけた巨大な海上情報都市〈オーシャンテクノポリス〉が謎の生命体に攻撃された。近海で操業中の海底油田採掘基地〈うみがめ200〉も被害を受ける。海底に沈んだ観光艇に乗っている娘を救うため、オイルマン・倉瀬厚志の苦闘が始まる。
                                                                  (「内容紹介」より)

                                                                  第48回(1995年)

                                                                  折原一 : 沈黙の教室

                                                                    青葉ヶ丘中学3年A組――悪魔のようなこのクラスを、担任教師が名づけて〈沈黙の教室〉。何者かが不気味な恐怖新聞を発行し、つぎつぎと粛清の対象を指名していく。そして行われる残酷ないじめ。やがて20年がたち、クラスの同窓会の告知が載った時、報復を誓う者による大量殺人計画がひそやかに進行しはじめた! めくるめく多重構造の謎と、じわじわと忍びよる恐怖。日本推理作家協会賞長篇賞に輝く傑作サスペンス。
                                                                    (「内容紹介」より)

                                                                    第48回(1995年)

                                                                    藤田宜永 : 鋼鉄の騎士
                                                                    • 再読度 ☆:読後感 ☆☆

                                                                    第47回(1994年)

                                                                    中島らも : ガダラの豚

                                                                      アフリカにおける呪術医の研究でみごとな業績を示す民族学学者・大生部多一郎はテレビの人気タレント教授。彼の著書「呪術パワー・念で殺す」は超能力ブームにのってベストセラーになった。8年前に調査地の東アフリカで長女の志織が気球から落ちて死んで以来、大生部はアル中に。妻の逸美は神経を病み、奇跡が売りの新興宗教にのめり込む。大生部は奇術師のミラクルと共に逸美の奪還を企てるが…。超能力・占い・宗教。現代の闇を抉る物語。まじりけなしの大エンターテイメント。日本推理作家協会賞受賞作。
                                                                      (「BOOK」データベースより)

                                                                      第46回(1993年)

                                                                      高村薫 : リヴィエラを撃て

                                                                        1992年冬の東京。元IRAテロリスト、ジャック・モーガンが謎の死を遂げる。それが、全ての序曲だった――。彼を衝き動かし、東京まで導いた白髪の東洋人スパイ《リヴィエラ》とは何者なのか? その秘密を巡り、CIAが、MI5が、MI6が暗闘を繰り広げる! 空前のスケール、緻密な構成で国際諜報戦を活写し、絶賛を浴びた傑作。
                                                                        (「内容紹介」より)

                                                                        第45回(1992年)

                                                                        綾辻行人 : 時計館の殺人

                                                                          館を埋める百八個の時計コレクション。鎌倉の森の暗がりに建つその時計館で十年前一人の少女が死んだ。館に関わる人々に次々起こる自殺、事故、病死。死者の想いが時計館を訪れた九人の男女に無差別殺人の恐怖が襲う。凄惨な光景ののちに明かされるめくるめく真相とは。第45回日本推理作家協会賞受賞。
                                                                          (「BOOK」データベースより)

                                                                          第45回(1992年)

                                                                          宮部みゆき : 龍は眠る
                                                                          • 再読度 ☆☆☆:読後感 ☆☆☆

                                                                          嵐の晩だった。雑誌記者の高坂昭吾は、車で東京に向かう道すがら、道端で自転車をパンクさせ、立ち往生していた少年を拾った。何となく不思議なところがあるその少年、稲村慎司は言った。「僕は超常能力者なんだ」。その言葉を証明するかのように、二人が走行中に遭遇した死亡事故の真相を語り始めた。それが全ての始まりだったのだ……
                                                                          (「内容紹介」より)

                                                                          第44回(1991年)

                                                                          大沢在昌 : 新宿鮫
                                                                          • 再読度 ☆☆☆:読後感 ☆☆☆

                                                                          ただ独りで音もなく犯罪者に食らいつく――。「新宿鮫」と怖れられる新宿署刑事・鮫島(さめじま)。歌舞伎町を中心に、警官が連続して射殺された。犯人逮捕に躍起になる署員たちをよそに、鮫島は銃密造の天才・木津(きづ)を執拗に追う。突き止めた工房には、巧妙な罠が鮫島を待ち受けていた! 絶体絶命の危機を救うのは……。超人気シリーズの輝ける第1作!!
                                                                          (「内容紹介」より)

                                                                          第43回(1990年)

                                                                          佐々木譲 : エトロフ発緊急電

                                                                            1941年12月8日、日本海軍機動部隊は真珠湾を奇襲。この攻撃の情報をルーズベルトは事前に入手していたか!? 海軍機動部隊が極秘裡に集結する択捉島に潜入したアメリカ合衆国の日系人スパイ、ケニー・サイトウ。義勇兵として戦ったスペイン戦争で革命に幻滅し、殺し屋となっていた彼が、激烈な諜報戦が繰り広げられる北海の小島に見たものは何だったのか。
                                                                            (「内容紹介」より)

                                                                            第42回(1989年)

                                                                            和久峻三 : 雨月荘殺人事件

                                                                              長野の温泉旅館で、資産家女性の死体が発見された。自殺に偽装した殺人だとして夫が逮捕され、裁判がはじまる。はたして真相はどこに?実際に地方裁判所の公判で用いられている関係書類によって、事件の謎解きはすすめられていく。実況見分調書、解剖報告書、証拠写真…。他に類例のない画期的な形式のミステリー。
                                                                              (「BOOK」データベースより)

                                                                              第42回(1989年)

                                                                              船戸与一 : 伝説なき地

                                                                                伝説も生まれぬベネズエラの涸れた油田地帯には多数の難民が住みつき、マリアという聖女が人々の団結の象徴となる。その中の鍛治と丹波という屈強な日本人が地主の攻勢に備えた。その土地から希土類という超伝導素材が大量に発見され、巨億の利権に目が眩んだ男たちの殺戮劇が始まる。南米三部作第三弾。
                                                                                (「BOOK」データベースより)

                                                                                第41回(1988年)

                                                                                小杉健治 : 絆

                                                                                  夫殺しの罪で起訴された弓丘奈緒子は、事実関係を全面的に認めた。だが、弁護人の原島は無実を頑強に主張する。若い頃の奈緒子を知る法廷記者にも、それは無謀な主張に思えた。証言と証拠から着実に犯行を裏付けていく検察官。孤立無援の原島弁護士は、封印された過去に迫る。スリリングな公判の結末は?第41回日本推理作家協会賞長篇賞受賞。
                                                                                  (「BOOK」データベースより)

                                                                                  第40回(1987年)

                                                                                  逢坂剛 : カディスの赤い星

                                                                                    フリーのPRマン・漆田亮は、得意先の日野楽器から、ある男を探してくれと頼まれる。男の名はサントス、20年前スペインの有名なギター製作家ホセ・ラモスを訪ねた日本人ギタリストだという。サントス探しに奔走する漆田は、やがて大きな事件に巻き込まれてゆく。
                                                                                    (「内容紹介」より)

                                                                                    第40回(1987年)

                                                                                    高橋克彦 : 北斎殺人事件

                                                                                      ボストン美術館で殺された老日本人画家とは何者か。一方日本では、謎の生涯を送った浮世絵師葛飾北斎の正体に迫ろうと研究家たちが資料を追う。北斎は陰密だった? 日本とアメリカを結ぶキーはどこか? 『写楽殺人事件』に続く浮世絵推理の傑作。
                                                                                      (「内容紹介」より)

                                                                                      第39回(1986年)

                                                                                      岡嶋二人 : チョコレートゲーム

                                                                                        学校という名の荒野をゆく、怖るべき中学生群像。名門秋川学園大付属中学3年A組の生徒が次々に惨殺された。連続殺人の原因として、百万単位の金がからんだチョコレートゲームが浮かび上がる。息子を失った一人の父親の孤独な闘いをたどる、愛と死のショッキング・サスペンス。日本推理作家協会賞受賞作。
                                                                                        (「BOOK」データベースより)

                                                                                        第39回(1986年)

                                                                                        志水辰夫 : 背いて故郷

                                                                                          第六協洋丸、仮想敵国の領海に接近するためのスパイ船。柏木はその仕事を好まず、親友・成瀬に船長の座を譲った。だが成瀬は当直中に殺されてしまう。撮影済みのフィルムを奪われて。禁忌に触れてしまったとでもいうのか?柏木は北の大地を餓狼の如き切実さで駆けめぐった。ただ真相に迫りたかったのだ。彼の前に立ちはだかるのは“国家”、そして―。日本推理作家協会賞受賞作。
                                                                                          (「BOOK」データベースより)

                                                                                          第38回(1985年)

                                                                                          北方謙三 : 渇きの街

                                                                                            道ってやつは踏みはずすためにある。踏みはずしたところに、また道がある―川本高志、25歳。横浜の高級クラブ『オリエンタル』のボーイ。気位、男の誇りをバネに、自分しか歩みようのない道を身体ごとぶつけて切り拓いていく。アウトロウの原点を濃密な文体で描く迫真のクライム・ノベル。日本推理作家協会賞受賞作。
                                                                                            (「BOOK」データベースより)

                                                                                            第38回(1985年)

                                                                                            皆川博子 : 壁・旅芝居殺人事件

                                                                                              芝居小屋桔梗座の最後の日、特別出演をした役者の立花が四綱渡りで落ち死んだ。そして奈落からは絞殺死体が発見される。じつは15年前の桔梗座でも、落下事件があり、奈落で殺人が起こり、役者が一人姿を消していた。小屋主の娘・秋子が時を隔てて起こった事件の真相に迫る。
                                                                                              (「BOOK」データベースより)

                                                                                              第37回(1984年)

                                                                                              加納一朗 : ホック氏の異郷の冒険

                                                                                                陸奥宗光が極秘に認めた文書が鹿鳴館の一室から消えた。公開されれば深刻な国際問題となる。この極秘文書漏洩事件の解決を依頼されたのは開業医の榎元信と謎の英国人ホック氏。だが、事件の鍵を握る人物が殺され、二人に危難が襲いかかる。はたして文書は無事取り戻せるのか。
                                                                                                (「BOOK」データベースより)

                                                                                                第36回(1983年)

                                                                                                胡桃沢耕史 : 天山を越えて

                                                                                                  昭和8年、満洲をほぼ掌握した日本軍部は、来るべき全面戦争に備えてタクラマカン砂漠に住む自由の民東干との提携を策した。奉天鉄道ホテル社長の娘・犬山由利に目をつけた軍部は、東干を率いる青年・馬仲英との縁組みを強引に承知させる。だが、仲英は天山地方へ転戦。取り残された由利は、従者の衛藤良丸上等兵とともに仲英の後を追うが…。推理作家協会賞を受賞した著者会心の冒険ロマン。
                                                                                                  (「BOOK」データベースより)

                                                                                                  第35回(1982年)

                                                                                                  辻真先 : アリスの国の殺人

                                                                                                    児童書の編集者・綿畑克二は、童話の『不思議の国のアリス』の世界をこよなく愛す青年だった。ある日、スナック「蟻巣」で眠ってしまった綿畑は、夢の中で美少女アリスと出会った。しかも彼はアリスの婚約者であり、殺猫犯人の容疑者として追われていた。やがて目が醒めた彼は編集長・明野重治郎が殺害されたと知らされるが、再び睡魔に襲われ、アリスの待つワンダーランドに引き戻される。長篇ミステリー。
                                                                                                    (「BOOK」データベースより)

                                                                                                    第34回(1981年)

                                                                                                    西村京太郎 : 終着駅殺人事件

                                                                                                      青森県F高校の男女七人の同窓生は、上野発の寝台特急「ゆうづる7号」で、卒業後七年ぶりに郷里に向かおうとしていた。しかし、上野駅構内で第一の殺人。その後、次々に仲間が殺されていく―。上野駅で偶然、事件に遭遇した亀井刑事は、十津川警部とともに捜査を開始した。累計一六〇万部の栄光!第34回日本推理作家協会賞に輝く、愛と郷愁の国民的ミステリー。
                                                                                                      (「BOOK」データベースより)

                                                                                                      第33回(1980年)

                                                                                                      該当作なし

                                                                                                        第32回(1979年)

                                                                                                        天藤真 : 大誘拐

                                                                                                          三度目の刑務所生活で、スリ師戸並健次は思案に暮れた。しのぎ稼業から足を洗い社会復帰を果たすには元手が要る、そのためには―早い話が誘拐、身代金しかない。雑居房で知り合った秋葉正義、三宅平太を仲間に、準備万端調えて現地入り。片や標的に定められた柳川家の当主、お供を連れて持山を歩く。…時は満ちて、絶好の誘拐日和到来。三人組と柳川としの熱い日々が始まる!第32回日本推理作家協会賞長篇賞受賞作。
                                                                                                          (「BOOK」データベースより)

                                                                                                          第32回(1979年)

                                                                                                          檜山良昭 : スターリン暗殺計画

                                                                                                            列強間の緊張高まる昭和十三年、粛清を逃れてKGBの高官リュシコフ大将が日本に亡命した。貴重なソ連情報を得た参謀本部は極秘に「熊工作」を企てる。大胆不敵な対ソ謀略をめぐって、日・独・ソ諜報機関の暗闘が始った。スターリン暗殺―実現すれば歴史の流れは変わっていたことだろう。史実と虚構が渾然一体となったドキュメント・タッチで、大戦前夜の熾烈な諜報戦の実像を暴く日本推理作家協会賞受賞の傑作歴史ミステリー。
                                                                                                            (「BOOK」データベースより)

                                                                                                            第31回(1978年)

                                                                                                            泡坂妻夫 : 乱れからくり

                                                                                                              玩具会社の部長馬割朋浩は降ってきた隕石に当たり命を落としてしまう。その葬儀も終わらぬうちに彼の幼児が誤って睡眠薬を飲んで死亡する。さらに死に神に魅入られたように馬割家の人々に連続する不可解な死。一族の秘められた謎と、ねじ屋敷と呼ばれる同家の庭に造られた巨大迷路に隠された秘密を巡って、男まさりの女流探偵と新米助手の捜査が始まる。日本推理作家協会賞受賞作。
                                                                                                              (「BOOK」データベースより)

                                                                                                              第31回(1978年)

                                                                                                              大岡昇平 : 事件

                                                                                                                1961年7月2日、神奈川県の山林から女性の刺殺体が発見される。被害者は地元で飲食店を経営していた若い女性。翌日、警察は自動車工場で働く19歳の少年を殺人及び死体遺棄の容疑で逮捕する。――最初はどこにでもある、ありふれた殺人のように思われた。しかし、公判が進むにつれて、意外な事実が明らかになっていく。果たして、人々は唯一の真実に到達できるのか? 戦後日本文学の重鎮が圧倒的な筆致で描破した不朽の裁判小説。第31回日本推理作家協会賞に輝く名作が、最終稿を元に校訂を施した決定版にて甦る。
                                                                                                                (「内容紹介」より)

                                                                                                                第30回(1977年)

                                                                                                                該当作なし

                                                                                                                  第29回(1976年)

                                                                                                                  該当作なし

                                                                                                                    第28回(1975年)

                                                                                                                    清水一行 : 動脈列島

                                                                                                                      上り新幹線「ひかり424号」から爆発物と脅迫状が発見された。新幹線開業10周年記念日までに、新幹線による騒音と振動を除去しなければ、列車を転覆させるというのだ。続いて豊橋駅構内で同一人物の犯行と思われる脱線事故が発生。決行予告日は目前にせまり、捜査陣の焦燥がつのる!日本推理作家協会賞受賞の力作。
                                                                                                                      (「BOOK」データベースより)

                                                                                                                      第27回(1974年)

                                                                                                                      小松左京 : 日本沈没

                                                                                                                        伊豆諸島・鳥島の東北東で一夜にして小島が海中に没した。現場調査に急行した深海潜水艇の操艇者・小野寺俊夫は、地球物理学の権威・田所博士とともに日本海溝の底で起きている深刻な異変に気づく。折から日本各地で大地震や火山の噴火が続発。日本列島に驚くべき事態が起こりつつあるという田所博士の警告を受け、政府も極秘プロジェクトをスタートさせ、日本人を全員海外へ移住させるべく、極秘裏に世界各国との交渉に入った。小野寺も姿を隠して、計画に参加するが、関東地方を未曾有の大地震が襲い、東京は壊滅状態となってしまう。そして日本沈没の日は予想外に早くやってきた。日本人は生き残れるのか。全国民必読。
                                                                                                                        (「内容紹介」より)

                                                                                                                        第26回(1973年)

                                                                                                                        夏樹静子 : 蒸発-ある愛の終わり-

                                                                                                                          満席で飛び立ったジェット機内から、一人の女が消えた!? 新聞記者の冬木悟郎は、人妻・朝岡美那子失踪の謎を追って、彼女の郷里・福岡へ。そこで彼は、美那子をかつて愛していた男の失跡、そして殺人事件に出遭う。愛しい女に対して深まりゆく疑惑。蒸発の真相は……。男女の愛を叙情豊かに活写したミステリーの名著。〈日本推理作家協会賞〉受賞作!
                                                                                                                          (「内容紹介」より)

                                                                                                                          第25回(1972年)

                                                                                                                          該当作なし

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                                                                                                                            該当作なし

                                                                                                                              第23回(1970年)

                                                                                                                              陳舜臣 : 孔雀の道

                                                                                                                                英国人の父と日本人の母とのあいだに生まれた日英混血女性ローズ・ギルモアは、13年ぶりに日本の地を踏んだ。5歳のとき神戸で起こった母の焼死事件の真相を知ろうとしたが、関係者の反応は不可解なものだった。やがて、亡き父を巻き込んだ戦前のスパイ事件の影が浮かび上がる。
                                                                                                                                (「BOOK」データベースより)

                                                                                                                                第22回(1969年)

                                                                                                                                該当作なし

                                                                                                                                  第21回(1968年)

                                                                                                                                  星新一 : 妄想銀行および過去の業績

                                                                                                                                    人間のさまざまな妄想を取り扱うエフ博士の銀行は大繁盛。男子学生が抱く艶めかしい願望を預かり、反省のない被告に悩む弁護士に罪悪感を販売する。博士は順調に業務を遂行していたが――。現代社会への皮肉が効いた表題作のほか、道で拾った風変りな鍵に合う鍵穴を探し続ける男を描く「鍵」、自殺の名所に佇む青年を雇ったエヌ氏の顛末を追う「半人前」など、傑作ショートショート32編を収録。
                                                                                                                                    (「内容紹介」より)

                                                                                                                                    第20回(1967年)

                                                                                                                                    三好徹 : 風塵地帯

                                                                                                                                      私は特派員として政情不安なインドネシアに着任した。ところが、現地で再会した日本人カメラマンが殺されたのにつづいて、現地人の助手カルティカも殺された。私は殺人容疑で留置されてしまう。誰が味方で誰が敵なのか。見知らぬ土地で、私は活路を見いだせるのだろうか。独立間もないインドネシアで日本人新聞記者が巻き込まれた謀略事件。混沌とした政情を背景に、冷酷非情な世界を描く国際スパイ小説の白眉。
                                                                                                                                      (「BOOK」データベースより)

                                                                                                                                      第19回(1966年)

                                                                                                                                      中島河太郎 : 推理小説展望

                                                                                                                                        緻密な考証と公平な視点によって、推理小説をその起原から詳説。松本清張の登場によりジャンルとして画期的な展開を示した、昭和30年代の情勢を的確に検証し、次代の推理小説界を展望していく。刺激的かつ網羅的なこの大冊はファン必携の推理小説の本質を知る研究書である。
                                                                                                                                        (「BOOK」データベースより)

                                                                                                                                        第18回(1965年)

                                                                                                                                        佐野洋 : 華麗なる醜聞

                                                                                                                                          中央日報の稗田は元駐日P国大使にかんするフランス紙の記事に興味を持った。日本人ハイ・ホステスとの関係で離婚騒動とか。彼の意を受けた記者の調査は、未解決の連続爆弾事件と結びついた。ハイ・ホステスとは。爆弾犯人は。記者の取材本能が事件の核心に迫っていく。
                                                                                                                                          (「BOOK」データベースより)

                                                                                                                                          第17回(1964年)

                                                                                                                                          結城昌治 : 夜の終る時

                                                                                                                                            幼馴染みがヤクザの幹部になっている徳持刑事は、なにかと癒着が疑われていた。その徳持刑事がふいに消息を絶ち、翌日にホテルで死体となって発見される。同僚の死に対して必死の捜査をつづける刑事たちは、ついに幹部の逮捕にこぎつけた。だが、留置場に入っていた彼が…。本格仕立ての警察小説と倒叙形式によって浮き彫りにされていくひとりの警官の心の軌跡。多彩なミステリを展開する作者の斬新な構成の意欲作。
                                                                                                                                            (「BOOK」データベースより)

                                                                                                                                            第17回(1964年)

                                                                                                                                            河野典生 : 殺意という名の家畜

                                                                                                                                              犯罪小説家として売り出し中の私のもとへ、むかし抱いた星村美智から電話がかかってきたのは深夜だった。「今、会ってほしいの」という。むろん私は断ったが、私の郵便受けに一片のメモを残して彼女は消息を絶った。しかたなくメモを調べはじめる私。そこに驚くべき知らせが…。自堕落な生活に耽っていた娘の失踪と、その行方を追う犯罪小説家。退廃的青春群像を描きつつ暴行事件の真相に迫る正統ハードボイルドの傑作。
                                                                                                                                              (「BOOK」データベースより)

                                                                                                                                              第16回(1963年)

                                                                                                                                              土屋隆夫 : 影の告発

                                                                                                                                                「あの女が…いた…」そう言って、デパートのエレベーターの中で男が死んだ。手がかりは、落ちていた名刺とこの言葉だけ。被害者の周辺から疑わしい人物の名前が挙がってくるが、決定的証拠が掴めない。そして被害者の過去の鍵を握る少女の影。千草検事と刑事たちは真実を追いかける―。日本推理作家協会賞受賞の名作。
                                                                                                                                                (「BOOK」データベースより)

                                                                                                                                                第15回(1962年)

                                                                                                                                                飛鳥高 : 細い赤い糸

                                                                                                                                                  第14回(1961年)

                                                                                                                                                  水上勉 : 海の牙

                                                                                                                                                    熊本県水潟市に発生した恐るべき「水潟病」。原因は工場廃水中の有機水銀と推定されたが、調査に訪れた東京の保健所員結城が行方不明に。大学教授とその助手と称する怪しい二人組と、結城の妻郁子の不審な行動…。探偵好きの医師が刑事とともに調べはじめる。問題作を再び。
                                                                                                                                                    (「BOOK」データベースより)

                                                                                                                                                    第14回(1961年)

                                                                                                                                                    笹沢左保 : 人喰い

                                                                                                                                                      熾烈な労働争議が続く「本多銃砲火薬店」の工場に勤務する、花城佐紀子の姉・由記子が遺書を遺して失踪した。社長の一人息子の本多昭一と心中するという。失踪から二日後、昭一の遺体は発見されたが、由記子の行方はわからない。殺人犯として指名手配を受けた姉を追い、由記子の同僚でもある恋人の豊島とともに佐紀子は必死の捜索を続けるが、工場でさらなる事件が起こる。第14回日本推理作家協会賞を受賞した傑作長編ミステリー。
                                                                                                                                                      (「内容紹介」より)

                                                                                                                                                      第13回(1960年)

                                                                                                                                                      鮎川哲也 : 憎悪の化石/黒い白鳥

                                                                                                                                                        湯田真壁という珍しい名前の男が熱海の旅館で殺された。鞄から恐のネタらしき物品が発見されるに及んで、湯田の裏稼業が露顕する。当局は弱みを握られていた人間に狙いを絞るが、十指に余る容疑者全員にアリバイが成立。振り出しに戻った事件を引き継いだ鬼貫警部の突破口とは? 第十三回日本探偵作家クラブ賞受賞作。
                                                                                                                                                        (「内容紹介」より)

                                                                                                                                                        第12回(1959年)

                                                                                                                                                        有馬頼義 : 四万人の目撃者

                                                                                                                                                          最高打率を誇るセネターズのスター新海清が好打を放ち、走塁中に突然倒れ、絶命する。4万人が注視する真っ只中での不慮の出来事だ。観衆の1人だった高山検事が死の真相を追うが他殺の確証は掴めない。この検事が苦悩する人間性を中心にストーリーは進展し、焦点へじりじりと迫る。日本探偵作家クラブ賞に輝いた会心作。
                                                                                                                                                          (「BOOK」データベースより)

                                                                                                                                                          第11回(1958年)

                                                                                                                                                          角田喜久雄 : 笛吹けば人が死ぬ

                                                                                                                                                            第10回(1957年)

                                                                                                                                                            松本清張 : 顔

                                                                                                                                                              第9回(1956年)

                                                                                                                                                              日影丈吉 : 狐の鶏

                                                                                                                                                                第8回(1955年)

                                                                                                                                                                永瀬三吾 : 売国奴

                                                                                                                                                                  第7回(1954年)

                                                                                                                                                                  該当作なし

                                                                                                                                                                    第6回(1953年)

                                                                                                                                                                    該当作なし

                                                                                                                                                                      第5回(1952年)

                                                                                                                                                                      水谷準 : ある決闘

                                                                                                                                                                        第4回(1951年)

                                                                                                                                                                        大下宇陀児 : 石の下の記録

                                                                                                                                                                          第3回(1950年)

                                                                                                                                                                          高木彬光 : 能面殺人事件

                                                                                                                                                                            資産家の当主が、寝室に置かれた安楽椅子で死んでいた。現場は完全な密室状態で、死体には外傷がなかった。傍らには呪いを宿すという鬼女の能面が残され、室内にはジャスミンの香りが妖しく漂っていた。デビュー第一作にして、新趣向に挑み、絶賛された第三回探偵作家クラブ賞受賞作。同時期の短編「第三の解答」「大鴉」を収録。
                                                                                                                                                                            (「BOOK」データベースより)

                                                                                                                                                                            第2回(1949年)

                                                                                                                                                                            坂口安吾 : 不連続殺人事件

                                                                                                                                                                              戦後間もないある夏、詩人・歌川一馬の招待で、山奥の豪邸に集まったさまざまな男女。作家、詩人、画家、劇作家、女優など、いずれ劣らぬ変人・奇人ぞろい。邸内に異常な愛と憎しみが交錯するうちに、世にも恐るべき、八つの殺人が生まれた!不連続殺人の裏に秘められた悪魔の意図は何か?鬼才安吾が読者に挑んだ不滅のトリック!多くのミステリ作家が絶賛する、日本推理小説史に輝く傑作。第2回探偵作家クラブ賞受賞作。
                                                                                                                                                                              (「BOOK」データベースより)

                                                                                                                                                                              第1回(1948年)

                                                                                                                                                                              横溝正史 : 本陣殺人事件
                                                                                                                                                                              • 再読度 ☆☆:読後感 ☆☆

                                                                                                                                                                              江戸時代からの宿場本陣の旧家、一柳家。その婚礼の夜に響き渡った、ただならぬ人の悲鳴と琴の音。離れ座敷では新郎新婦が血まみれになって、惨殺されていた。枕元には、家宝の名琴と三本指の血痕のついた金屏風が残され、一面に降り積もった雪は、離れ座敷を完全な密室にしていた……。アメリカから帰国した金田一耕助の、初登場の作品となる表題作ほか、「車井戸はなぜ軋る」「黒猫亭事件」二編を収録。
                                                                                                                                                                              (「内容紹介」より)